内容説明
女性がまだ社会の一員と認められていなかった時代、自分に正直に、愛し、仕事をし、その作品によって世界中の女性たちを励ましつづけたモンゴメリー。「赤毛のアン」をはじめとするアン・シリーズの人気作家の、作品からはうかがえない苦難に満ちた生涯を、残された膨大な日記をもとにたどる最新の伝記。
目次
ストーリーテラーとしての才能
ストーリーガール
西部への旅と最初の出版
故郷で教師に
エドウィン・シンプソンとの婚約
恋物語を書き上げる
中断
作家としての成長
ユーアン・マクドナルドとの婚約
『赤毛のアン』〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
myaown
2
日記のナカミを鵜呑みにすれば確かにあの赤毛のアンの作者とは思えない生涯だと思える。というよりむしろ原作とは全く趣の違う映画「アンの結婚」を思い浮かべた。あの映画のアンはLMモンゴメリ本人に近い印象を受ける。日記でさえも作品にしなければならない程現実の日々が苦しいものだったのか?と思うと切ない。が、作家の中には現実の日々を綴ったエッセイよりも作品の方がより作者の気持ちを反映している様に思えるものもある。両面ともに作者の一部を成すものなんだろうたぶん... 2019/02/26
ダリア
2
モンゴメリーの生涯は別の本や伝記漫画で読み知っている。しかし、この本ではより一層の情報とモンゴメリーの内面を知ることが出来る。夫の病気については知っていたが子供たちに散々苦労させられていたのは初耳だ。そして、日記に自分の苦悩を吐き出していた―――その内容はモンゴメリーの身近な人ですら驚くほどというのだから、よっぽどだったのだろう。作家としては成功していたが人生としてはどうだろうか。2018/10/31