内容説明
20世紀最大の詩人エリオットが書いた、ユーモラスなネコの詩。いまでも、ミュージカル“キャッツ”の原詩として親しまれています。その中から「ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命」「ピークとポリクルの大げんか」「ジェリクルの歌」の三篇に、ル・カインが華麗なイラストをつけました。表情豊かなネコたちと田村隆一氏の楽しい訳で、ステキな絵本になりました。
著者等紹介
エリオット,T.S.[エリオット,T.S.] [Eliot,Thomas Stearns]
1888~1965。イギリスの詩人・批評家。アメリカのセント・ルイスに生まれ、ハーバード大学で哲学とフランス文学を学んだ。イギリスで1922年に発表した詩『荒地』で大きな反響をえ、その作風は多くの詩人に影響を与えたといわれている。イギリスに帰化し、英国国教会にはいった後、しだいに宗教的色彩の濃い詩作、文明批評を展開した。1948年ノーベル文学賞受賞
ル・カイン,エロール[ルカイン,エロール] [Le Cain,Errol]
1941年シンガポールに生まれる。10代半ば、広告会社で作ったアニメーションが認められて以来、才気あふれる作品を生みつづけ、絵本では『キャベツ姫』と『いばらひめ』がケイト・グリーナウェイ賞の候補作となり『ハイワサのちいさかったころ』で受賞。1989年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
50
【おとなこそ絵本】詩はT.S.エリオット。絵はエロール・ル・カイン。訳は田村隆一さん。日本語で楽しめる最高の組み合わせです。シャム猫の大群(1000匹)に襲われるテムズ川のテロリストの最期のシーンは印象に残っている。 2022/09/21
たまきら
34
白猫をよんだとき、この画家さんは絶対猫が好きだなあ…と感じたものですが、この本で確信を得ましたね。猫好きの思い込みかもしれませんが、ゴーリーなみに猫の絵だけ愛が込められている気がします♡2020/09/28
k sato
26
劇団四季・ミュージカル「キャッツ」の原型となった絵本。20世紀最大の詩人といわれるエリオットが描いた作品のなかから3編が収載されています。一作目の「ボス猫・グロウルタイガー絶対絶命」では、自称「テムズ川のテロリスト」グロウルタイガーが大暴れ。外国の猫はグロウルタイガーを包囲し拘束しようと策を練ります・・・三作目は「ジェクリルの歌」。白黒柄の猫たち・ジェリクルキャッツが舞踏会で踊る様子は圧巻。これはミュージカル鑑賞したほうがいいような気がしました。2024/03/11
とよぽん
23
ミュージカルの元になったお話。エロール・ル・カインの絵に愛嬌がある。作者のT・S・エリオットはノーベル文学賞を受賞(1948年) 訳は何と、田村隆一。リズムがよかった。2019/12/01
coldsurgeon
6
T・S・エリオットの詩に絵が点いた絵本。もちろん「キャッツ」の原作だが、ミュージカルを観ただけでは物語そのものが分からなかったのが、少し理解できた。猫たちの世界を垣間見て、ひととき夢想にふける。近々孫娘とキャッツをみるので、よい予習となった。観劇後は、彼女にこの本を渡そう。2022/10/10
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