ほんをひらいて

モリスン，トニ〈Ｍｏｒｒｉｓｏｎ，Ｔｏｎｉ〉/モリスン，スレイド【文】〈Ｍｏｒｒｉｓｏｎ，Ｓｌａｄｅ〉/ストリックランド，シャドラ【絵】〈Ｓｔｒｉｃｋｌａｎｄ，Ｓｈａｄｒａ〉/さくま ゆみこ【訳】

ほるぷ出版（2014/10発売）

• サイズ A4判／ページ数 32p／高さ 27cm
• 商品コード 9784593505661
• NDC分類 E
• Cコード C8797

内容説明

たなにならんでいるほんはみんなひらかれるのをまっている。ほんは、たんけんしたり、かんがえたり、ゆめをみたりするのをてつだってくれるんだ。ほら、ルイーズほんをひらいて…

著者等紹介

モリスン，トニ［モリスン，トニ］ ［Ｍｏｒｒｉｓｏｎ，Ｔｏｎｉ］
１９３１年、アメリカ・オハイオ州生まれ。出版社で編集者として働きながら小説の執筆を続け、１９７０年に『青い眼がほしい』でデビュー。１９７７年発表の『ソロモンの歌』で全米批評家協会賞、アメリカ芸術院賞受賞に輝く。その後、『ビラウド』（以上すべてハヤカワ文庫刊）でピュリッツァー賞を受賞。１９９３年には、ノーベル文学賞を授与された

モリスン，スレイド［モリスン，スレイド］ ［Ｍｏｒｒｉｓｏｎ，Ｓｌａｄｅ］
ミュージシャンでありアーティスト。ニューヨーク州立大学で現代美術と音楽を学び、母トニ・モリスンと共作で絵本を多数出版

ストリックランド，シャドラ［ストリックランド，シャドラ］ ［Ｓｔｒｉｃｋｌａｎｄ，Ｓｈａｄｒａ］
イラストレーター。はじめてイラストを担当した絵本、“Ｂｉｒｄ”（未邦訳）で、２００９年にコレッタ・スコット・キング賞新人賞、エズラ・ジャック・キーツ賞を受賞。現在は、ボルティモアの大学でイラストを教えながら、絵本や児童書のイラストをかいている

さくまゆみこ［サクマユミコ］
東京生まれ。出版社勤務を経て翻訳家となる。現在、青山学院女子短期大学教授。「アフリカ子どもの本プロジェクト」代表としても活動（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ヴェネツィア]

文はトニ＆スレイド・モリスン母子（スレイドは次男）、絵はイラストレーターのシャドラ・ストリックランド。お話は、雨の日にルイーズ（小学校3，4年生くらいの女の子）が、何カ所か彼女にとって怖い場所を通って図書館への冒険行を試みる。そうして、たどり着いた図書館はまさに夢の世界というもの。絵はクレヨン（or鉛筆？）の枠線に水彩絵の具の彩色だろうか。主人公は黒人の女の子で、背景に描かれているのはおそらく南部の街。さりげなく描かれてはいるが、トニ・モリスンならではの存在感を示している作品。

2024/09/22

[紫綺]

ほんをひらいて、しらない世界をひらく。ひらくたのしさを学ぶえほん。

2015/03/07

[アキ]

ノーベル賞作家トニ・モリソンと息子スレイド・モリソンの共著。ある雨の日、ルイーズが黄色いカッパに傘さして、赤い台車を引いて図書館へ。犬やお化け屋敷や幽霊のいそうなゴミ捨て場を過ぎ、図書館までくればだいじょうぶ。本の中には仲間がたくさんいるからね。棚に並んでいる本たちは開かれるのを待っている。さあ本を開いて楽しい冒険に出かけよう。本を開けばいろんな世界が見えてくる。知らなかった世界もわかってくる。晴れて虹をバックに部屋の窓際で本を読むルイーズの服も水玉模様。絵：シャドラ・ストリックランド。翻訳：さくまゆみこ

2020/09/02

[かりさ]

子供の頃から本の世界に魅了されてました。友達と遊ぶ時間も好きだけど、約束してない日は早く帰って本を読みたい！と本に心躍らせる少女でした。この絵本の女の子はそんな自分の子供の頃を思い出させてくれます。書棚に並ぶたくさんの本たち。今度はこの本にしよう。本を開いたらどんな世界に行けるんだろう。そんなワクワク感が伝わります。落ち込んだ時も本があったから、というのは決して大げさでなく確かに救われていた。それは今も同じ。豊かな想像力を育ててもらい、大らかに物事をとらえる大人にしてくれたと思うのです。

2015/09/27

[ケロリーヌ＠ベルばら同盟]

さあ、レインコートに傘さして、出かけましょう。雨に降り込められた町は、さびしくて薄暗くって、何だか知らないところに迷いこんでしまったよう。木陰には怪物がひそんでいそう。古いお家は、おばけ屋敷みたい。雨がつよくなって、カミナリまでゴロゴロ。いそいで屋根の下へ！明るいお部屋で迎えてくれたのは、たくさんの本。暖かい色、優しい手ざわり。本を開けば、そこは陽光満ちる海の都、緑なす野生の王国、花の香りの風渡る爽やかな木陰、新しい発見がいっぱい。どんよりと、閉じ込められていた気持ちが図書館の魔法でぱあっと明るくなるね。

2021/07/22