おじいさんの旅

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おじいさんの旅

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  • サイズ B4判/ページ数 1冊(ペ/高さ 30cm
  • 商品コード 9784593504169
  • NDC分類 E
  • Cコード C8797

内容説明

これは、日本からアメリカに渡った個人の物語だが、他の多くの移住者の物語でもあると同時に、ぼくたち自身の物語でもある。ぼくたちは何処にいようと、ほかの何処かが恋しい。誰といようと、ほかの誰かが恋しい。作品はある時、作者を越える。この絵本は、普遍的な人間の「郷愁」の心を瑞々しくすくいとり、すべての人々の物語になった。コルデコット賞受賞作。

著者等紹介

セイ,アレン[セイ,アレン][Say,Allen]
横浜生まれ。アメリカ在住。16歳で家族とアメリカに移住するまで、日本各地に移り住んでいる。「Grandfather’s Journey」でコルデコット賞受賞。「The Boy of the Three‐Year Nap」でコルデコット賞オナー受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

172
慣れない洋服を来て旅立った。三週間も大陸から離れて、うねる波に朝も夜も揺られ、東雲に浮かんだ新しい世界。奇跡の輝きに聳え立つ山々、どこまでも続く小麦色、煙突から空に向かう人間の営み、すべてが初めての体験だった。長い旅路だったのだろう。子どもの頃に見た山や川、風を感じたくなったのだろう。故郷はあの頃のままだった。戦争が過ぎて音が消えてしまうまでは。もう一度見たかったカリフォルニア。孫はその思いを馳せて海を渡る。遥か昔の祖父の足音が、この美しい絵本に綴られている。なぜ人生を回想すると、名残惜しくなるのだろう。2024/10/05

KAZOO

137
作者のアレン・セイという人は子供のころ、横浜に住んでいたようです。前に読んだ「かみしばい」の絵本も同じような外国の人が書いたのですが。これは親子三代にわたる話が描かれています。同じような感じでほんのりした気持ちにさせてくれます。日本とカリフォルニア州の行き来の様子が描かれて異文化交流の懸け橋の位置づけなのかもしれません(考えすぎかも)。表紙の絵もいですよね。2016/01/18

鱒子

71
図書館本。裏表紙の金色の折り紙 「だましぶね」が象徴するもの、それは懐かしき愛する場所。僕のおじいさんの旅は異国へ向かった人々の旅になった。個人的な思い出が本になり、やがて幾多の人々の普遍的な想いに姿を変えて行く。そこにあるのはまさに郷愁。ーー絵本ではありますが、小学高学年〜大人向きです。2019/01/22

♪みどりpiyopiyo♪

49
「旅」は、ぼくたちを異邦人にする…。■これは、日本からアメリカに渡った個人の物語ですが、他の多くの移住者の物語でもあり、私たち自身の物語でもあります。作者は、個人的な物語に多くの共感が寄せられたことに驚いて、実は無数のアメリカ人のエッセンスと重なっていることに気づいたとか。■アメリカ合衆国は多くの移民とその子孫で構成されている、と しみじみ感じられる一冊です。日本の移民史でもありますね。住んでしまうとそこへの思いも生じ、離れた場所への思いも生じ…。最後の一文がとても心に響きました。(1993年)(→続2018/03/31

ちえ

46
<「旅」は、ぼくたちを異邦人にする…ぼくたちは何処へ行ってもしっくりくることのない、よそ者になるということだ> 日本からアメリカに渡り様々な土地を旅した後カリフォルニアで家族を作り、その後日本へ戻ってきた祖父の一生を、横浜で生まれ16歳で家族とアメリカに移住した作者自身が人生を折り返す年代になって描いた絵本。画集のように美しい28枚の水彩画、移民の国アメリカでコルデコット賞を受賞。絵本と共に作者の後書きに私自身の今までを思い出し心を揺さぶられた。扉と裏表紙の金色のだまし船の折り紙に作者が重ねたものを思う。2022/03/26

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