ミリー―天使にであった女の子のお話

ミリー―天使にであった女の子のお話

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  • サイズ A4判/ページ数 38p/高さ 24X26cm
  • 商品コード 9784593502196
  • NDC分類 E
  • Cコード C8797

内容説明

むかし、のどかな村のはずれに、小さな女の子と母親がひっそりとくらしていました。ある日、村におそろしいいくさがやってきたため、母親は森のおくふかく、女の子を逃がすことにしたのです。「3日たったら、もどっておいで…」女の子は森の中で不思議なことにであいます―。1816年、ヴィルヘルム・グリムが、ミリーという少女にあてた手紙のあとに、このお話が書かれていました。まさに150年ぶりに発見されたグリム童話に、すぐれた絵本作家、モーリス・センダックが5年がかりで絵をつけたのが、この本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

85
センダック絵本。村はずれに住む母親と娘がいた。戦争が始まり、母親は「3日たったら帰っておいで」といい、娘を森に逃がした。娘は守護天使に守られ、森の中で聖ヨセフと過ごす。娘が村に帰ると30年が過ぎていて戦争は終わっていた。娘は年老いた母親と再会する▽グリムがミリーという少女に送った物語が150年ぶりに発見された。センダックの絵が宗教画のように美しい。1988年発行2025/05/12

たまきら

39
グリム童話にこんな話あったかな…と思いながら読み、あとがきを読んで納得。キリスト教らしい愛と救いの世界がファンタジーと絡み合って生まれたお話は、きな臭い今の時代にも通ずるものがある気がしました。今年のノーベル平和賞がベラルーシ、ロシア、ウクライナの人権活動家たちに贈られました。救いは追い求め、努力した者に与えられると信じています。戦争は、すべての生物の敵です。2022/10/08

小夜風

26
【図書館】モーリス・センダックの絵がとても美しい絵本。凄く幸せなことがあった時、あぁ…今死ねたら良いのに…と思うことがあります。このお話の最後には驚いてしまったけど、永遠の生としての死…に何故か納得出来てしまう。悲しいお話だけど、心に残ります。絵が本当に素敵でした。2014/10/28

neimu

24
センダックの絵本というよりも、グリムにこんな作品があったかという思いで手に取った本。天使に出会ったという副題よりも、ラストの方が衝撃的。戦争を背景にした「桃花源記」や異世界訪問譚の「浦島太郎」の方がソフトランディング。母子の再会は、物語の最初に用意されていたとはいえ、ホフマンの「ファルーン鉱山」のような不幸な結末と類似した形では、天使に出会っていたとしても・・・。それともキリスト教的な救いの世界とはこれ? と、受け入れ難いのが今の私の正直な心境。なので、絵そのものを十分味わえなかった。2011/05/29

りー

23
1816年にヴィルヘルム・グリムがミリーという少女に宛てた手紙に書いた物語が150年ぶりに「発見」され、センダックが5年ががりで絵をつけた本。松居直さんのお勧め通り、まずテキストは見ずにイラストだけを鑑賞。その後、テキストを読み、イラストと併せ読みしました。センダックの表現の深さに並々ならぬテキストへの意思を感じました。特に「森へ逃げなさい」と告げる母親の表情が凄まじい。この顔があるからこそ、その後の物語が呑み込める。子どもたちはこの本をどんな気持ちで受け止めるのだろう?2021/03/29

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