出版社内容情報
空って みんなの空だよね。けっして たりなくなることなんかない。でも、どうして 大地は さかいめだらけなんだろう? イタリアの国民的な作家ジャンニ・ロダーリが軽やかな言葉でつづる、平和を問う絵本。荒井良二さんののびやかな絵が彩り、?さなこどもから??にまで、より多くの人にとどく作品になりました。
内容説明
おしえてほしいんだ。巨星ロダーリと荒井良二による、時代と国境をこえた問いかけと祈り。
著者等紹介
ロダーリ,ジャンニ[ロダーリ,ジャンニ] [Rodari,Gianni]
1920年イタリア生まれ。イタリアを代表する児童文学作家であり、詩人。その作品は多くの言語に翻訳され、親しまれている。1970年国際アンデルセン賞を受賞。1980年没
荒井良二[アライリョウジ]
1956年山形県生まれ。絵本、絵画、音楽、芸術監督、舞台美術など幅広く活動し、国内外で高い評価を得ている。2005年、アジアで初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞。『たいようオルガン』でJBBY賞、『あさになったのでまどをあけますよ』で産経児童出版文化賞大賞、『きょうはそらにまるいつき』で日本絵本賞大賞など受賞多数
関口英子[セキグチエイコ]
1966年埼玉県生まれ。イタリア語翻訳家。『月を見つけたチャウラ』で須賀敦子翻訳賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
58
空はみんなのもの。そう、誰がどこの国で見上げても空はそこにある。だけど、大地には境目だらけ。大地だってみんなのものですよね!線を引いた人間って、、、2025/04/19
天の川
58
荒井さんらしい鮮やかな絵。教えてほしいと少年は言う。さまざまな人や動物にとっての空。最後の国旗とフェンスが描かれた絵が添えられた「どうして空はどこまでもつながっているのに 大地はさかいめだらけなんだろう」。そして、青空の下、草原に佇む少年の絵が心に刺さる。…でも、…ロダーリ氏がこの詩を書いたのは約60年前だという。今、空にも境目がつくられている。紛争の影響で日本の航空機はロシア上空を飛ぶことができない。平和への願いがどんどん遠ざかっている現実に言葉を失う。2025/01/10
ゆっき
26
イタリアを代表する児童文学作家であり詩人の巨星ジャンニ・ロダーリ。深い問いかけ。そして画集のような荒井良二さんの絵。心に響く祈りの絵本でした。2024/12/01
anne@灯れ松明の火
25
新着棚で。少年には不思議なことがある。空を見上げる。広い空が広がる。誰の目にも、同じように、空が見える。空はみんなのもの。少年の疑問とは、何だろう? ヘタウマな荒井さんも好きだが、ウマウマな荒井さんは胸にしみる。そして、最後の場面で、少年は疑問を言葉にする。ロダーリさんと荒井さんの想いにハッとする。少年の疑問に答えられる大人はいるだろうか? 3:302024/12/04
FOTD
21
空はみんなのものだ。ボクが見ればボクの空。キミが見ればキミの空。ノウサギの空だってあるし、ライオンの空もある。誰にだって空はどこまでも続いている。だけど大地は境目だらけだ。 「キーウの月」のジャンニ・ロダーニ氏の文を関口英子さんが訳して、荒井良二さんが絵を描いた。 飾り気のない文章と共に、美しく力強い空の絵が、争いのない平和な世の中の大切さを心に訴えてくる。2025/04/24