内容説明
ロウクラス種クロシジミチョウ出身の里久は、絶滅危惧種の為ハイクラス名家でクロオオアリの有賀家に保護されている。管理された生活の中、有賀家の「王」になる綾人だけは里久に優しかったが、綾人が高校に行ってからは会うことも手紙さえも拒否されていた。それでも綾人だけを想い続ける里久は、ある日綾人が病気にかかり治療には自分が必要だと知らされ、綾人の元に急ぐ。けれど、再会した綾人は別人のように冷たく、「治療」だと称し無理やり里久の体を奪い…。擬人化チックファンタジー再び登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kaoru
36
あとがきにもあるように『少女漫画風味』なわかりやすいストーリー展開で、全体的に子供っぽいファンタジーになっている。お互いの擦れ違いや誤解が不自然な感じにいつまでも解けないのがじれったい。前半の里久のいかにも薄幸で哀れな身分差を感じさせる従順なキャラが好みではなかった。後半、記憶喪失になってからの里久が一変してはっきりと意思表示しだすのが不自然な気もする。ラストで里久が友人の天野に強く勧められ綾人に会いに行くことを決めるが、出来れば里久自身の自発的な行動になるよう心理描写を凝ってほしかった。2013/03/31
天使を愛するアカウント
35
クロオオアリ・綾人×クロシジミチョウ・里久。「愛の巣へ落ちろ!」スピンオフ。な…泣いたぁ…。。。健気受と、すれ違いと、攻の涙と、記憶喪失と、手紙のやりとり、私が泣く要素が全部ぎゅぎゅっとつまった作品で、もうどうしていいのかわからないほど泣き通しでした。甘露とか蟻酸とか、特性を生かした設定によるエロもすごかったですw前作の澄也が出てきたのは嬉しかったし、脇の天ちゃんと遙もいいキャラだった↑もう1冊ありそうということで、ぜひ!というよりも、同人の陶也で1冊と、真耶と兜で1冊、これだけでも2冊ほしいんですがw2012/07/27
ごろ太
31
なんだか痛そう、と後回しにしてたらカイコガのやつが発売されるし、ようやく覚悟を決めて読みました。やっぱり痛々しい程にすれ違う二人に泣かされちゃいましたが、最後のショートでは幸せな日常を垣間見れてすごく安心しました。あと、乳首から甘露が出るって! なんて素晴らしい設定なんだと感動したwww この虫シリーズ大好きです!2013/01/24
諏訪 聖
25
良かったです。街子マドカ先生のイラストもよかったです。何度もじわじわと泣きました。序盤は受けの里久の健気さに中盤からは攻めの綾人の後悔に。女王に憤らなきゃいけないんだろうけどそこまで悪者扱いじゃなかったところが樋口さんらしくてよかったです。綾人視点のお話しももっと読みたいです。2012/07/22
青龍
24
電子書籍にて。ここのレビューを読んで、購入。気持ちいい読後で満足。BLシーンは、ごくわずかなのに、分類すると確かにBLで、受けくんが、健気ではあるけど、結構強い子なのがいい。最後はベタ甘で、幸せになってよかったねー、という感じです。2015/07/03