内容説明
捨て子だった忍は、男の遊廓・花降楼の楼主に拾われ、色子として働くようになるが、おとなしい顔立ちと性格のため、客がつかず、いつも肩身の狭い思いをしていた。そんなある日、名家の御曹司で花街の憧れの的・蘇武貴晃とふとしたことから知り合い、一夜をともにしてしまう。二度と逢うこともないと諦める忍だが、彼はその後も忍の許へ通うようになった。贅沢な贈り物をされ、濃密な愛撫に溶かされるうち、次第に彼に惹かれていくが…!?綺蝶&蜻蛉の番外編を収めた花降楼シリーズ第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花結び
21
読友さんからの借り本!なんかもうかなりポロポロ泣いてしまいました。忍がほんとに嫌みなく健気で、前作の主人公の蜻蛉や綺蝶が気遣ってあげるのも頷ける可愛さでした。そして何よりも蘇武さんの優しさがほんとに素敵すぎて、ドラマCDが森川さんとのことでもう脳内再生が余裕でできるほどぴったりな感じでした(〃ノωノ)ぜひぜひ聞きたいな~。2015/07/29
りさ
11
何度目かの再読。シリーズでは諏訪×藤野カップルが一番好きですが、貴晃と忍も同じくらいお気に入り。主役としては大人しいふたりだから、当て馬としても異色な原が必要だったかと。忍を気に入っていた様子の原は、あの愛情表現をどうにかしないと恋愛出来ない気がする(笑)。貴晃の激甘な優しさからは想像できない攻めっぷりが魅力的。普段は健気な受キャラは眼中にないのですが、忍が貴晃に見せる気配りや、嘘でも原に好きだといえない強さはお気に入り。貴晃の甘さ加減はとても私好みな為、定期的に読み返してしまう作品です。2013/04/10
蜜葉
9
忍が優しい子で癒された〜そうゆうところに蘇武も原も惹かれたんだね。主人の三歩後ろを歩く妻のイメージ。2015/09/17
つみき
9
【再読】仕舞い込んであったものを見つけて、つい読み始めてしまいました。昔から、一途受けに弱いのでこれツボだったなぁと懐かしくなったりしながらね。原様の不器用さにもちょっとだけきゅんとするけれど、あの人は色々と間違えすぎたよねぇ。お医者様に詰め寄る原様は、本当に忍さんを想っていたのだろうに。2012/03/03
なつき
8
売れない男娼と御曹司。たまに付く客は特殊嗜好というお茶引き男娼・忍は御曹司・蘇武と出会い惹かれあうが…。捨て子、貧乏、結核とどこまでも薄幸な忍ですが、精神的には意外と逞しい気もする。美味しい所をもっていったヤンデレな原さんも捨てがたい。2015/02/02