内容説明
売春が公認化されて数年。中学を卒業した長妻蕗苳は、兄に命じられ、借金返済のために吉原の男の廓・花降楼へ売られていくことになった。そんな蕗苳が吉原へ発つ前日。憧れていた伊神旺一郎に告白され、ふたりは駆け落ちをするが、兄に邪魔されてしまう。そして月日が流れ、蕗苳の水揚げが決まったある日、花降楼に旺一郎がやってきて蕗苳を水揚げするが、指一本ふれず…。はたしてふたりの恋の行方は。
著者等紹介
鈴木あみ[スズキアミ]
12月28日生まれ。東京都在住
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感想・レビュー
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花結び
22
読友さんからの借り本!CDも聞かせてもらって脳内再生しつつ読んだけど下野さん可愛いなぁ(´,,>ω<,,`)♡大川さんの旺一郎もなかなか素直にならずに間に合うのかな?と、ドキドキしながら読んだけど間に合って良かった♪大川さんも若めのトーンでなんか切羽詰まった感じもヤキモチやかれてちょっと嬉しくなっちゃってるところも可愛くて良かった!最後の旅館のオチもハピエンで好き❣❣2015/06/23
和夜
15
花降楼シリーズ第1弾。設定が細かくて読んでいて楽しかったです。蕗苳可愛いし良い子なんだけど、この話で一番健気なのは旺一郎なのかなと。水揚げに流連、身請けに総花、ご祝儀。それに蕗苳と奇蝶の花代…。いやあ、考えたくない桁ですよね!それを2年で稼ぐのは本当にすごい…。番外とかでそのあたり書いて欲しいかも。奇蝶よ蜻蛉の話も楽しみです。2017/08/30
Yuuki.
13
ワケあって読む事になったこの本でBL小説初体験。残念ながら(?)全然萌えなかった分、妙に冷静に「男性同士でこの体勢だとあれが邪魔にならないのかな?」とか考えながら読んでしまった(笑)しかし、てっきり少しセクシーなロマンスかと思っていたら、あからさまな表現やシーン満載で、恋愛小説というより官能小説だった(この本がなのか、それともBL全般そうなのか?)BLには興味が無いものの、非現実的だけど無理の無い設定と読みやすい文章でスラスラ読めたし、昔の遊郭のシステムを学べて楽しかった。2019/07/10
雨蛙
12
シリーズ1。 借金返済のために兄に男の廓、花降楼へ売られる蕗苳。 舞台は売春が公認化された現代日本だが、花降楼の中は昔へトリップしたような世界観でなかなか良かった。2018/01/26
嵩実
7
なかなか面白かった。近未来?の売春が公認されたっていう設定が上手いな!と思った。おかげで、主人公の少年が今どきの若者っぽい言動なのもノープロブレムだし、ただし売春は18歳以上じゃないと違法とかっていう、細かい設定が効いてます!私が、吉原物でいつも引っかかっていたのはそこだったので、おかげでどっぷり物語を楽しめました。まぁ、18でもホントはダメだけどさー。攻めが20歳そこそこでデキ過ぎな感はあるけれど、それだけ初恋をこじらせてたってことでOKでしょう。2017/03/06