内容説明
母親や複数の男性からの暴力、監禁―性的虐待。壮絶な少年期を送りその影響から抜け出せない大学生の須藤舜は、性行為の後でなければ食事を摂れず、その後に精を吐き出すように詩を紡ぐ。そんな舜の詩は、高く評価され、詩集はベストセラーになる程に注目を浴びていた。しかし肝心の舜は、大学の准教授で後見人でもある恭平にしか心を開かず、他の人間と全く関わろうとしない。舜を想い、彼の自立を願う恭平は「お前を愛している。だから俺は、お前を抱かない」と宣言。「死の宣告」にも近い恭平の拒絶に、舜は困惑し追い縋るが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フキノトウ
32
ひたすら耐える准教授がとっても印象的です。愛がわからないと困惑する舜は読んでいてとっても辛かったけれど、手探りで立ち直ろうとする舜に救われました。2014/04/08
なみ
16
実は病んでる准教授萌え。2016/07/26
りんご☆
13
読了2017/09/05
o6guremi
11
絵師様と背表紙のあらすじの設定が面白そうだったので。絵師様の描かれる准教授がすごくストイックで思わすほぅっ・・とため息が出ました。話の中の准教授は意外と人間味があって、焦ったり、突き離したりするけど受けに対する愛情が揺るがない。その愛情を愛だと理解できない受けが切ない。このページ数にまとめる為にげずったであろう話が惜しい。作者の准教授への愛情をすごく感じて読了しました。2013/09/10
たにしぃ
9
こういう依存症なのか…苦手だわと身構えたけどあまりそこらへんの描写がなくて助かった。「顳顬」という漢字が読めなかったw2013/08/26