内容説明
“この美しい男が狂う様をみてみたい。”油問屋の娘お澪は、ある日、謎の美剣士沙門に命を救われた。その斜にかまえた男ぶりにすっかり魂を奪われて、お澪は男の住む廃寺にまで押しかけてゆく。だがそこには、沙門と怪僧鉄が飼う、艶めかしい性奴隷“弁天”がいた…。魔性の美貌と妖艶な肢体。息をのむ程の美男、弁天の正体を探るうちに、お澪は男と男の愛憎の迷宮に紛れ込むが！？爛熟の元禄の世を舞台に、耽美の女王の筆が冴える、会心のエクスタシーロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えんび＠灯れ松明の火（文さんに賛同）
7
時は江戸。八代将軍・吉宗の治安下。危ないところを沙門に助けられた大店の娘・お澪を通して語られる、それは限りなく淫靡で禍々しくもある三人の男たちの物語。沙門X弁天、鉄X弁天のアレやコレやはいいとして（いや、十分普通ではないんだけど）お澪がダメ、あの山藍さん的ねっとり絡み付く女の情念がNGすぎて挫折しそうになったWWW もう弁天がかわいそうとかエロいとか沙門や鉄の鬼畜さとかどうでもいいぐらいお澪の内面がダークで怖いしウザかった。 2013/04/14
秋乃みかく
4
★★★★☆ 濃厚だった(笑)でもこういう時代ものは好き。2015/06/15
胡蝶
4
流石、山藍さん。ダークです。新刊は残念だったけど過去の作品はやっぱり凄い！BLで女性がここまで絡んでくるのは珍しいし、複雑に絡んだ関係のせいか嫌味なかった。下巻に期待！2014/04/26
棗
3
とにかく濃い。胸焼けする。読んでるだけで疲れる。主人公？が珍しく女性目線なのでどう進むのかなと思ったら、ラスト読んでこう来たかって感じ。思わせぶりなセリフはたくさんあるけどちゃんとしたことは何も分からず次巻に続く。そういえば挿絵の金環が左右違ってるのが気になった。そこ間違ったらだめじゃない？2018/02/14
ヨイドレテンシ
3
新装版で初読み。これは主役がお澪という点ではBLではない。箱入り娘が恋の情念にとりつかれて狂っていくエログロ歌舞伎のような味わい。美剣士と怪僧に共有される性奴隷、魔性の男弁天の運命やいかに（続く）。2011/10/28
