内容説明
新宿で寂れた花屋を営む麻人は、裏で片手間に殺しを請け負うろくでなし。罪悪感もなく適当に生きてきた麻人だが、プロの殺し屋である錦城組の九劉に目をつけられてしまう。「顔に似合わず下品で、どうしようもない雌犬だ」シマを荒らすなという警告で、麻人を痛めつけ、さんざんに辱める九劉。しかし麻人は、その殺意と激痛の果てに、壮絶な快楽を得た。もう一度彼に会いたい―そう思った麻人は、警告を無視して新たな殺しの衣頼を受ける。果たして、再び現れた九劉は…?鬼畜×鬼畜の激しいバイオレンス・ラブ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
de sang-froid
11
BL。バイトの延長で花屋のオーナーをしている麻人(前)は、仲介人を通じて殺し屋であることがばれ、仲介人は殺され九劉(奥)という男に拘束されてしまう。設定とキャラの言動にいろいろと開きを感じる。桜沢の資料を見ただけでなぜ元恋人と確信?写真見る前にそれは不自然なのでは。オチはなかなか面白かったけど途中からキャラ変わっちゃてるなァ。2012/11/14
夏野
10
主人公が、登場したときはひどく虚無的で、そういうキャラなのかと思っていたら、九劉に出会ったとたんに凶悪な乙女に豹変してしまって、共感しづらかったです。殺し屋稼業とあまあまバカっぷるの組み合わせも、今回はわたしにはいまひとつ合わなくて、残念でした。次回に期待。2011/08/24
やっりん10
5
こういうちょっと頭おかしいビッチが、本当に好きな人に巡り会って頭の中がピンク色、すれ違って結局ラブラブなお話は大好きです(誉めてます)。工作員設定は無理がありすぎてどうなんだろうという気はしますが、おおむね面白かった。殺し屋二人が昔の恋人がどうとか、「俺のどこが好き?」なんて痴話げんかを繰り広げるので、ダメな人はダメかもしれません、このお話。2012/09/17
kat
4
再読。裏世界ものが読みたくなって読んでしまった。受けちゃん、途中から可愛くなるよね(笑)2015/01/04
すめらぎ
4
全体的にダークで暴力的。でも、甘さがある二人がいい。受けは、はすっぱなのは最初だけ。攻めと出会ってからは本当に素直に感情を表現する子に変わるし、攻めも言葉や態度こそ冷たいものの、実は受けに甘甘。終始二人だけで話が進まず、周辺の人物も丁寧に描くことで、話に深みが増している。ラストの持っていきかたはよくありがちな、「ハッピーエンドならすべて良し」で誤魔化してしまわず、きちんと落とし前をつけたあたりに、作者の巧さを感じた。2012/07/21