内容説明
時は戦国乱世。国の主・鷲尾龍景は混乱の時代に相応しい力強い指導者である一方、美しい者を愛で何人もの美男美女を傍らに置く色好みであった。十六になったばかりの小姓・紅葉丸は幼い頃から龍景に憧れ、並の容貌の自らが主に愛されることは決してないと知りつつも一途に務めに励んでいるが、名も覚えてもらえないでいた。ある日、主の一の寵を受ける美貌の兄・春隆が突然出奔。それを機に紅葉丸は秋隆と名を改め近習に取り立てられる。忠実に務め続ける秋隆は筆頭家老・樋口成秋の引き立てもあり徐々に龍景に目をかけられ、やがて閨に呼ばれるが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フキノトウ
20
とっても面白かったです＾＾秋隆がとても健気で一途。とても、芯の強い子でした。時代物良かったです。2013/08/18
rabbit
19
初読み作家さん、戦国時代の主従もの。美しい者を好む主から寵愛を受けている美貌の小姓の兄が突然出奔し、容姿は美しくはないが、殿の為に必死で役に立とうと懸命に尽くす弟秋隆、どんな形であれ、殿に仕えたい一途さがヤバイくらいに感動しました。2018/01/14
のこ
19
このお話大好きです。お借り本♡ですが、自分でも欲しいなぁ。戦国時代物とはいえ、文体、イラストから、ナンチャッテ感が強い作品ですね。お話の魅力は、主人公である受け・秋隆の真っ直ぐさ、ひたむきさ、その一途さにつきます。攻め・龍景の無神経さには眉を顰めますが、それがあるからこそ、切なさ倍増なので致し方ないでしょう。国主として、男性として、龍景の何がそこまで秋隆を惹きつけたのか、龍景の魅力をもっと描いて頂けたら、お話としてはさらに申し分なかった気もしますが。後日談で十分甘さの補填もあり、満足できる一冊です。2017/06/29
天使を愛するアカウント
16
国の主・龍景×近習・秋隆。ザ・健気受！戦国モノとしてはベタだけどもうホントに受が健気で大変よかった↑主の龍景が好色だし、美しいものが大好きだと言ってはばからないだけに切ない展開も多々あり、でもそれにめげないで日々努力する受にほろり。そりゃ周りも協力したくなるだろうし、攻も参るでしょう。くっついた後の、閨ごとは自分が全部教えるんだと言ってはばからない攻の溺愛っぷりにも大満足。攻が傲慢って訳じゃないトコとか、受がしっかり自分でも戦えるのも◎。デビュー作ということですし、今後に期待の作家さんです♪2011/06/15
ムラ
8
かなり長いこと読みたいと思ってた作品でしたが、ようやく読了。もっと早く読んでればよかった～と思える良作でした！！主君×小姓設定で健気受けなので、それだけでツボではあるのですが、もっと女々しい感じの受けなのかな～とか、シンデレラストーリー（？）っぽいものを想像してましたが、良い意味で裏切られて良かったです。ルックスはイマイチでも武芸にも秀でて、真面目な努力家の受けにすごく好感持てました～。いじめっ子が途中から懐いちゃう展開なんかも、ご都合主義に思えずにすんなり納得できました。おまけの短編も楽しかったです！2013/02/21
