出版社内容情報
藩のために実の父を斃さなければならなった武士の暗殺を依頼され…。武士を捨て毒師として暗殺者の道を歩む一丸の活躍と葛藤を描く!
2015年9月刊。
内容説明
天保の頃、水野忠邦は改革を推し進めるとともに諸藩の改易を企んでいた…。大奥で水野に対抗する広大院に仕える絵師一丸は武士を捨て、“毒師”として暗殺者の道を歩む。藩を守るために実の父を死に追いやった若者の暗殺を依頼された一丸は…(「藍の武士」)。“毒師”としての宿命を負った男の活躍と葛藤を描く、渾身の書き下ろし時代小説4編。
著者等紹介
あかほり悟[アカホリサトル]
1965年3月8日生まれ、愛知県出身。「あかほりさとる」のペンネームでアニメ脚本、ライトノベル、漫画原作などで数々のヒット作を生み出す。「あかほり悟」名義では新境地の時代小説に挑戦。『御用絵師一丸 藍の武士』は2作目(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
48
表題作も一丸も切ない。宇喜多一族はなぜか切ない。軽い調子で読みやすく書かれているのに「役目」というものの重さが伝わるシリーズ。2020/12/18
はつばあば
44
早速届いた一丸2巻。要蔵だけはいけ好かないが、水野は産まれる時代が早すぎたのかも。この令和の時代に実権を握っておられたら自民党もここまで民心が離れなかったかもしれない。藍の武士・・忠義というのは哀しいものです。藩を守るために実の父を死に追いやった若者には若者の忠義が、その若者に絵を描く一丸の想い。広大院様没後の一丸解き放ちが待ち遠しい。宇喜多家秘密の裏稼業・武家の跡取りと言うのは大変ですが、昭和の産めよ増やせよの時代の冷や飯喰いの哀しさは長男の嫁にはわからないかもしれませんね。その高齢者迫害が今迫っている2021/10/20
きょん
14
御用絵師一丸の2冊目ですね。短編集で、連ドラみたい。主役も魅力的だし、周囲の登場人物もバラエティ豊かで、悪役ポジションの水野様もやがて日本に襲来する危機を見通している先見の明のある人だし魅力的。このままドラマ化出来そう。「藍の武士」の思想は違うものの、それぞれの信じる『忠義』に殉じる親子が切ない。2015/09/11
やな
10
シリーズ2作目、読みやすくサクサクと読了!2016/09/02
ううち
9
第2弾。表題作の『藍の武士』は切なさが残るお話でした。子供時代のお話で、上総が一丸LOVE(笑)な理由が解ったけど、一丸の宿命はなんとも辛いものです。雅彌はちょっと引くことを覚えたら、もしかしたら…なくはないかも?2020/06/10