内容説明
虎吉は、読本をしょって商う貸本屋で、派手な着物とつづらがトレードマーク。目端が利くので、戯作者・九玲彬に人気作を書かせるなど、版元の手伝いもしている。そんな二人は、読本に夢中になった大店のお嬢様の恋を助ける羽目に…。ちょっとせつなく、ちょっと不可思議。江戸の季節をめぐるほっこりあたたかい連作短編登場!文庫書き下ろし。
著者等紹介
深沢美潮[フカザワミシオ]
武蔵野美術大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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絳楸蘭
27
軽〜く、サクッと読めて楽しかった。何があるわけでもない(いや、あるんだけど)日常の生活を虎吉が幼馴染みの九玲彬とワイワイしながら過ごしていくのがいいなぁと思った。さて、貸本屋と旗本と町医者が同じ剣術道場に通っていたのはナゼか…なんてわかっていないことがあるので、続きを期待したい。2015/01/05
きらら@SR道東民
22
ビブリア古書堂の江戸版といった感じで、作中作も面白く楽しく読めました。登場人物もイケメンぞろい。思ったより猫は活躍していませんが・・・。ラストのファンタジーっぽい展開、好きです。2015/04/24
み
20
感想を読んで気になった作品、初読みの作家さん。う〜ん、軽く読めすぎ(^^;楽しく読んだんだけど物足りないです。でも続編あれば読んじゃうな♪2015/05/13
ううち
20
初読み作家さん。ちらりと出てくる食べ物の描写がとても美味しそうでした。貸本屋と戯作者の日常系のお話で、最後には不思議系も絡んできましたが軽くサクッと読めました。貸本屋は現代にも復活して欲しいものだ。虎吉さんの江戸っ子っぷりがもっと見たい!2015/02/06
真理そら
18
あっちこっちで猫の恋も人間の恋も花ざかり。時代小説らしくない時代小説。招き猫文庫は時代小説の敷居を低くして猫を登場させるというのがコンセプトなのだろう。「わぁーったわぁーった」など台詞がおもしろい。2017/11/04