内容説明
ちょうちょはどこにでもいかれる。きのうをとびこえきょうをくぐりぬける。江國香織のみずみずしい言葉と第1回白泉社MOE絵本グランプリ受賞作家が織りなす詩情あふれる絵本。
著者等紹介
江國香織[エクニカオリ]
1964年生まれ。小説家。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞を受賞。著書に『こうばしい日々』(1991年産経児童出版文化賞、1992年坪田譲治文学賞)、『きらきらひかる』(1992年紫式部文学賞)、『ぼくの小鳥ちゃん』(1999年路傍の石文学賞)、『真昼なのに昏い部屋』(2010年中央公論文芸賞)など多数
松田奈那子[マツダナナコ]
1985年北海道生まれ。美術作家。多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻修了。2009年第73回新制作展で新作家賞受賞。2012年第1回白泉社MOE絵本グランプリ受賞。個展、絵本の制作などで活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
115
ちょうちょの美しさを柔らかな言葉で表現した絵本。非常に美しく、読後は心が洗われたような気持になる。江國さんらしい自由で伸びやかな感性に浸れるところも良かった。黄や緑といった自然の色を十分に生かした絵も素晴らしい。2016/06/14
ちゃちゃ
113
何ものにも縛られず自由に生きる。いつでもどこへでも、軽やかに飛んでゆく。小さなちょうちょが、大きな世界を縦横無尽に味わう。そして、ふう、と満ち足りた甘いため息をつく。夜になって暗闇に包まれても、ちょうちょは夜に「とけこまない」。暗闇の中でも手放さない、確固たる自分。「きのうをとびこえ、きょうをくぐりぬける」自在な生き方。可愛いくて小さなちょうちょに秘められた、世界をごきげんに遊び尽くすしなやかで強靱なパワー。まるで人間の心のありようを映し出したような、江國さんならではの伸びやかな詩を思わせる絵本だ。2022/03/19
ゆみきーにゃ
73
絵はカラフルでキレイだね〜と喜んでましたが内容は難しかったようで???の顔をして聞いてました。2021/04/21
seri
61
江國さんの鮮烈な言葉で綴る色彩豊かな絵本。「ちょうちょは せかいをあじわう」その薄くて綺麗な二枚の儚い羽でもって。飛んで止まってわらってみたり。「きのうをとびこえ きょうをくぐりぬけ」時も越えて生き物も越えて。薄く小さなその姿、世界の色に溶け込む姿。朝の光を照り返し、空に滲んで夜にとける。ちょうちょはその小さな身体でもって教えてくれる。世界ってね、あじわえばあじわうほど、こんなにも素敵。ちょうちょってね、か弱くてもこんなにも面白い。ねえ、この本、とってもごきげんじゃない?2014/06/10
パフちゃん@かのん変更
52
江國香織さんの絵本だということで読みました。素敵な詩のようなお話です。絵も素敵。ちょうちょ、最近触れない子が増えてきていますが、まあ見てる分には大丈夫でしょ。繊細で優雅で自由な生き物です。今日はすごく寒い日でしたが、ちょうちょが見られるのももうすぐ。2018/04/05
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