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出版社内容情報
アニメ化決定の『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』スピンオフ第2弾!!
昭和19年9月、激しい戦闘が続くペリリュー島で海へと追いやられた『入来周作の戦い』、
やるかやられるかの戦場で精神をすり減らす米兵の兄弟に届いた『戦場からの便り』、
昭和20年春、いつか来るはずの反攻の日に向け、兵士をまとめようと奮闘する島田を支える『泉康市の願い』
、戦いの止んだ島へと戻ったニーナとケヴィンが『おぼえていること』、
戦場で親友を亡くしたという父へ息子が届ける精一杯の思いやり『お父さんへ。』
――これは本編では描き切れなかった大切な物語、まだ描かれていない戦争の記録。
巻末には1巻に続き豪華ゲストによる解説を収録!!
2023年7月刊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
62
田丸くんの息子は父から戦争体験の話を聞けなかったけれど、こういう人多かったんだろうなと思う。体験者がいなくなってしまった今となっては無理にでも聞き出し真実の歴史をきちんと知りたかったなんて現代人の私は思ってしまう。米兵から見たペリリューでの戦闘も、憎しみが湧くのでは無く同じ人間として苦しみながら戦っていたことを感じさせる。また、米兵から見た日本兵がいかに恐ろしい存在だったかということや、日本兵も米兵も愛する守りたい家族がいる普通の人だということも。一瞬でもまた生きている吉敷くんに会えて嬉しい。2023/08/13
venturingbeyond
40
本編や外伝1巻と同じく、戦争という非日常の極地に放り込まれた当事者視点から、その非人間性と狂気が描かれる。戦争の中で狂気に飲み込まれ、戦前の市井の生活との隔絶に、自身の拠って立つ足場を喪失していくアメリカ兵の姿。壮絶な戦闘とその合間に日本兵に訪れる「日常」との絶望的な落差。生き残って戦後の平和や繁栄を享受しながら、決して戦争経験を語ることも、昇華することも、共有することもできない苦しさ。巻末の角田光代先生の解説の通り、戦争体験から遠く離れた世代が「戦争」を描き・語ることの意義と可能性を体現する名作です。2023/08/07
本木英朗
24
やるかやられるかの戦場で精神をすり減らす米兵のある兄弟に届いた「戦場からの便り」や、戦いの止んだ島へと戻ったニーナとケヴィンが「おぼえてること」など、『ペリリュー―外伝―』2巻である。やっぱり、昭和19年9月、激しい戦闘が続くペリリュー島で海へと追いやられた「入来周作の戦い」と、昭和20年春、いつか来る反抗の日に向けて兵士をまとめようとする島田を支える「泉康市の願い」の2編がよかったかな。まあ、それも本編で二人ともそれぞれ戦死してしまうってことが分かっているしねえ。……という外伝2巻でした。2023/08/29
こも 旧柏バカ一代
23
胸糞悪い。2023/07/28
ドラマチックガス
22
いやー、本当につらい。きつい。どの話もたまらないなかで、少し毛色の違う最後の田丸さんの戦後がとても強く印象に残る。子どもの無邪気な一言に、田丸さんはどういう顔をしたのかな。2023/08/03