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出版社内容情報
三月町の夏まつりで島田と初めて出会い、あかりと林田は、思いがけずそれぞれに転機を迎えることに。8月に開催される真夏の戦い・東洋オープンで、二海堂は“宗谷を倒した男”になるべく負けん気をたぎらせる。彼の指す将棋の駒音が、零や宗谷や滑川達、他の棋士達の胸中にまで響き渡っていく。
2017年9月刊。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
392
13巻では沢山の人達の心のうちが描かれています。その人達の眼差しの先、とった行動の真意、心の奥に蓋をしている感情。読んでいて切なさを感じる。確かな事は、みんながそれぞれの様々な事情を抱えて生きているということ。一人一人のその姿が、読んでいる読者の経験に想い出に、描く未来に重なる。だからこそ、この作品は多くの読者に支持されるのだと思う。優しく儚く、そして強さの物語だと思う。この13巻が一時の凪いだ海だとしたら、次巻から戦いが始まるだろう。個人的にはあかりさんの腕に残った島田さんの手の跡がたまらなく良かった。2017/10/01
あきぽん
370
今回は短編集のような構成で、本来の主役が主人公の編は真ん中に入っている一編のみ。あとは本来の脇役が主人公のものばかり(人気キャラ二階堂が主人公のものは長い)。様々な年代の脇役達がそれぞれの視点で、心に映るものをを吐き出す。一貫して流れているのは繊細さ、優しさと温かさ、そして漫画ならではの楽しさ。羽海野チカ先生はさらに漫画が上手くなった。2017/09/29
山本真一郎
325
読了。何だか久しぶりの新刊。ほぼ1年ぶりだろうか。表紙の顔ぶれの多彩さを見て判る通り、今作では将棋の対局が中心になっている様に思った。特に二階堂君は完全に主人公の様な存在感を放っていた。宗谷名人との対局シーンは迫力。代わりに本当の主人公である桐山君の影が薄くなった。そして男性読者の端くれである自分としては矢張りあかりさんの行く末が木になるところ(笑)。誰か幸せにしてくれる人が現れるのだろうか。ラストで登場した香子はクライマックスへの引き金となるのかどうか。またいつ出るのか不明ながら新刊を楽しみに待ちたい。2017/09/29
れみ
308
この巻は主人公の零が脇役に感じられるくらい(なにせ「良い辻井さんの日だったから」で済まされてるし^^;)宗谷との対決に闘志を燃やす二階堂と勝負にのめり込み負けず嫌いな面を見せる宗谷の対局が凄かった。今回は対局中の宗谷だったり滑川や香子とか色々な人の内面が少しずつ描かれていたのが印象的。こういう風に色んなキャラクターを掘り下げることで物語が濃くなっていく感じ好きだなあ。あかりを巡る三角関係?も気になるけど両親の顛末を多感な時期に見ちゃってる件が根深そう。でも両親と自分は違うって気づいて前に進めると良いな。2017/10/01
抹茶モナカ
270
宗谷名人と二階堂の闘いを中心にしたドラマが感動的。誰かと自分を比べたり、自分は何者にもなれないのではないかと悩んだり。そういう気持ちに、僕自身揺れる事が多いので、心に響いた。あかりさんを巡っての闘いも楽しみ。先生がかわいい。2017/10/08