出版社内容情報
美しい「石」がもたらす事件が、心を癒し絆をつなぐ――
「おすすめ文庫王国2024」(本の雑誌社)時代小説部門・第2位を獲得した『近松よろず始末処』の著者による、心あたたまる人情時代小説!
お七の祖父が営む「くじゃく屋」は美しい石を使った小間物で
密かな人気を集めてきた。だが祖父の死後、借金が発覚。
取り立てにきたのは仇敵の大店・甲州屋で、
返済できなければ妾になれという。
八方塞がりのお七に手を差し伸べたのは
「遊び人の金さん」と呼ばれる美丈夫の浪人だった。
祖父譲りの知識を活かし、西洋渡りの石を探しているという
金さんの手助けをすることになるお七だが――。
心あたたまる人情時代小説。
■著者プロフィール
築山桂(つきやま・けい)
1969年、京都府生まれ。大阪大学大学院博士後期課程単位取得。専攻は日本近世史。主な著作に、NHK土曜時代劇でドラマ化された「浪花の華~緒方洪庵事件帳~」の原作「緒方洪庵 浪華の事件帳」シリーズのほか、「浪華疾風伝 あかね」「天文御用十一屋」「家請人克次事件帖」「左近 浪華の事件帳」の各シリーズ、舞台化された『未来記の番人』、「おすすめ文庫王国2022」にて「時代小説部門」第2位に選ばれた『近松よろず始末処』など多数。「ジュエリーナイト!」シリーズなど、児童書にも活躍の場を広げている。
【目次】