出版社内容情報
学校ではいじめられ、未来に夢もなく、唯一の趣味といえば心霊動画を見ることくらい。そんな冴えない高校生・木島道歩の前に、不思議な少女があらわれる。長期入院を余儀なくされている同世代の少女・綿野は、「この世界の、薄汚い、不幸せなこと」を教えてくれという。木島は自分の身に起こる惨めな出来事を綿野に報告することを約束するのだが――。どんな不運もみじめさも蹴散らしていく青春の輝き、第11回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。
内容説明
学校ではいじめられ、未来に夢もなく、唯一の趣味といえば心霊動画を見ることくらい。そんな冴えない高校生・木島道歩の前に、不思議な少女があらわれる。長期入院を余儀なくされている同世代の少女・綿野は、「この世界の、薄汚い、不幸せなこと」を教えてくれという。木島は自分の身に起こる惨めな出来事を綿野に報告することを約束するのだが―。あらゆる不遇を跳ね返し、異様な輝きを放つ青春小説!第11回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。
著者等紹介
冬野岬[フユノミサキ]
1988年生まれ。徳島大学総合科学部卒。在学中から小説を書き始める。本作にて第11回ポプラ社小説新人賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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坂城 弥生
33
苦しくて苦しくて、ちょっとだけ眩しいそんな物語でした。2025/05/24
よっち
19
尿路結石を患い16歳の誕生日を病室で迎えた高校生・木島道歩。彼が不治の病と戦う少女・綿野と出会う青春小説。高校に居場所を見いだせずにいじめられる木島に、この世界の薄汚い不幸せなことを教えて欲しいと願う綿野。別の友達を連れてきて欲しいと願う彼女の母、死に瀕した彼女に様子を動画に撮りたいと言い出す幼馴染、会うのはもう無理と正直に言ってしまう屈折したイケメンも、それぞれ苦悩を抱えて、身勝手に思えても自分のことで精一杯で、美しさや献身的には程遠かったものの、その出会いがもたらした確かな変化が印象に残る物語でした。2025/03/06
信兵衛
17
う~ん、共感できない処が幾つかあり。ひとつは、木島が自身に対するイジメについて自虐的になっている部分でしょうか。 結末として、それぞれに先への希望が見えれば納得できるのですが、それがないままに終わってしまったという感あり。2025/04/06
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