出版社内容情報
「よのなかには
ひどいひとが たくさんいる。
でも、
やさしいひとも たくさんいる。
これは どっちもほんとうだ。」
私たちが生きる世界にはいろいろな人がいて、
それぞれが違う感情や言葉をもっています。
それらは自分だけのものなのに、
大きな流れや「みんな」に飲み込まれて、
自分を大切にできなくなってしまう。
「逃げちゃダメ」と言われることが多い世の中ですが、
どうするかは自分で決めていいし、自分で決めること。
「逃げずに戦うことの大事さを説くお話」がある一方で、
「逃げることで新しい可能性に出会うお話」があってもよいのではないか。
著者のそんな思いが込められた絵本です。
にげて さがして、うごいて うごいて――
ラストは、あなただけの物語に続きます。
内容説明
にげるために、さがすために、きみのあしは、ついている。生きづらい世の中のすべての人へ。ラストは、あなただけの物語に続きます。
著者等紹介
ヨシタケシンスケ[ヨシタケシンスケ]
絵本作家、イラストレーター。1973年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。日常の1コマを切り取ったスケッチ集や、装画、挿絵など、幅広く活動している。MOE絵本屋さん大賞、ボローニャ・ラガッツィ賞特別賞、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞など、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
150
続いて、「にげてさがして」、こちらは2021年の作品の再刊行です。本書の思想が、この4年の間に教育現場に影響してているかは定かではないですが、いざと言う時は、学校を休んだり、転向したりするのが是とされているようになった気がします。 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008491.html2025/03/14
小太郎
35
いつもヨシタケさんの本には教えられます。嫌な人や嫌なことからは逃げても良いんだよ、という当たり前のことが出来なくて苦しんでいる人にはとても力になる本だと思います。世の中には苦しや嫌なことには逃げないで戦って克服してこその人生じゃないか!という本は割と多いです。でもそんな建前で解決できるなら日本でこんなに自殺者は出ていないはず。こういう風な視点を持つことでどれほどの人が救われるのだろう。と読み終わってそう感じました。★42025/07/18
けやき
35
逃げるの大事!2025/06/01
ゆみのすけ
31
子供だけでなく、大人にも刺さるメッセージが詰まった絵本。「辛いこと」があった時、逃げずに耐え忍び、がんばり続けることは決して美徳ではない。「逃げること」は自分が自分らしく生きるうえで、正しい選択の一つであると説いている。そして、本書がいいのは逃げた先に何をするのか。タイトルの通り、「さがすこと」の意義を説いているのがいい。疲れたとき、手に取れるよう、そばにずっと置いておきたい本。2025/05/17
Mark
29
先日、孫に絵本をプレゼントしようと書店に行った際、この本が目に留まり、購入しました。さすがに1歳半の孫娘には少し早い内容ですが、読んでみると非常に心強く、勇気づけられる内容でした。「逃げるは恥だがなんとやら・・・」というドラマがありましたが、実際のところ、逃げることは恥ではありません。むしろ、危険から遠ざかることは、生存本能として大切なことなのだと改めて感じました。2025/02/28