出版社内容情報
口に関するアンケート
背筋(せすじ)
「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA)で2023年にデビュー。同作が「このホラーがすごい! 2024年版」にて1位に。近著に「穢れた聖地巡礼について」 (KADOKAWA)など。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
240
話題の背筋、初読です。流石に本書は、図書館では厳しいかなと思い、久々購入しました。企画の勝利、今年の最大のベストセラーになるかも知れませんが、思ったほど怖くなく、最期のアンケートも想定内でした。 本書をパクった二番煎じ、三番煎じ本が、増殖するかも知れません(笑) https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008465.html2024/10/05
青乃108号
193
小遣いの少ない俺は銭を払って本を買う事は滅多にないのだが、書店に行くのは好きで、ははあ、今こんなのが新刊で人気なのね、憶えとこ、と言いながら書店を後にするのが常なのだが、何じゃ?このちっちゃい本は。雑誌の付録かまたは食玩のオマケか。値段を見ると550円とある。タバコ銭より安いではないか。思わず買った。読んだ。やー、ちっさすぎて読み辛いったらありゃしない。ホラーなのね。でも何だか、あまり怖くないね。●貴方はこのレビューが参考になりましたか?□大いに参考になった□明日買いに行きます。□絶対に買いません。さて。2024/10/08
海猫
143
本、小さっ!新刊情報で見たときは「単行本にしては605円って安いな」と思ってたんだけどこういうことか。ひと昔前、角川mini文庫ってのがあってこんな感じだった。ミニサイズの銀色夏生の詩集を読んだ気がする。つーても誰も覚えてないかあのレーベル。とにかく本が手のひらサイズ。内容に関しては短いので細かくは触れないけれど、今急にセミの鳴き声が聞こえてきたら私はかなりビビるだろう。このサイズの本なりの仕掛けもあったし、「口に関するアンケート」というよくわからなかったタイトルも回収される。短いけどまずは楽しめたかな。2024/09/04
yukaring
116
小さな小冊子みたいな可愛い風体でタイトルは「口に関するアンケート」しかし見かけに騙されてはいけない。中身はしっかり怖いホラー仕立ての物語。ある墓地にあるという“呪われた木”を巡り、その墓地で肝だめしをした大学生5人が各々の視点からその夜のことを語る展開。肝だめし後になぜか自殺した女性、夜なのに聞こえる不気味なセミの大音声。そして通り一編だった彼らの証言に次第に本音が交ざりはじめ、嘘偽りが明らかになった時・・。最後のアンケートを読んだ時のゾクゾク感。タイトルの回収も巧みな仕掛けもさすが背筋さんだと思う。2024/09/07
Kanonlicht
92
一見ZINEかと思うぐらい珍しい判型に、表紙には唇のアップ、しかもアンケートって何?と、気になりすぎて思わず買ってしまった。もちろんあっという間に読めちゃうんだけど、ストーリーだけでなく、文字組やフォント、写真など細かい仕掛けが隠されていて、エンタメ的面白さがあったので満足。まだ見落としている仕掛けがありそう(奥付のQRコードにも何か隠されているんじゃないかと勘繰った笑)。出版不況といわれるなか、こうした前例にとらわれない挑戦は心から応援したい。2024/09/16