出版社内容情報
自分がいやな人間だってことはもうわかってんの。わかってんのに直せないんだからダメな人間だってことも――。そう思っている片岡泉は、本人の自覚に反して出会う人に鮮やかな印象を残していく。小学生時代を知る近所の大学生も、中学の友だちも、アルバイト先の店長も、喧嘩別れした元カレも――誰もが後から、あの正直さに背中を押されていたことに気づくのだ。欠点だらけの「泉ちゃん」が巻き起こす、素晴らしき出会いの物語。
内容説明
もうわかってるの。自分がいやな人間だってことも、ダメな人間だってことも。自分のことをそんなふうに思っていた「泉」。祖母に預けられた小学生時代から、中学、高校、大人になるまで、変えられない自分がいた。生きていくこと、そのありのまま輝きがついに堰を切って溢れ出す。一人を見つめて描かれたみんなの人生の物語。
著者等紹介
小野寺史宜[オノデラフミノリ]
千葉県生まれ。2006年『裏へ走り蹴り込め』でオール讀物新人賞を受賞。2008年、『ROCKER』でポプラ社小説大賞優秀賞を受賞。著書に『ひと』(2019年本屋大賞2位)、『まち』、『いえ』(祥伝社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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