出版社内容情報
峰守 ひろかず[ミネモリヒロカズ]
著・文・その他
内容説明
時は平安末期、酒呑童子を倒した豪傑として知られる源頼光の子孫・源頼政は、和歌が好きな心優しき武士。ある日、関白より都はずれにある宇治の警護を命じられる。宇治では人魚の肉を食べて不老不死になったという女が、人々に説法してお布施を巻き上げていた。なんとかせよと頼まれ途方にくれる頼政は、かの安倍晴明の子孫・安倍泰親と出会う。頭脳明晰な陰陽師の泰親は、怪異の謎を見事に解き明かしていく―。平安バディ・ミステリー、開幕!
著者等紹介
峰守ひろかず[ミネモリヒロカズ]
第14回電撃小説大賞“大賞”受賞作『ほうかご百物語』で2008年にデビュー。怪異を扱った作品を多く手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あゆ
17
平安時代の怪異事件を安倍晴明と源頼光を先祖に持つ安倍泰明と源頼政の2人が解決していく。それぞれに偉大な先祖に対する複雑な心境を共有しながらお互いに足りない所を補い合って成長していくのが楽しかったです。謎も少しの怪異を残しながらその後を想像させます。頼政の最後を最近大河で見たので複雑ですが…。2022/03/29
一五
10
時代背景にそぐわなそうな語句にいらいら。参考文献 山なのに。それを退けたら しっかりしてる五代目晴明と、頼り無さげな頼光から五代目 頑張ったねという感じで アハハ2022/11/10
ゆたこまち
7
面白かった。玉藻のその後が気になるな。よい三人だったのに。2023/03/04
はっか
3
共に有名人を先祖に持つことの悩みを抱えた五代目の源頼政と阿倍泰親。泰親の頭脳も借り、そこはかとない怪異を残しつつも無事事件解決していくんだけど、頼政が頼りなくヤキモキする場面もあり、そこは人間らしい悩みなのかなぁ。玉藻がよいキャラだった。もし続くとすれば玉藻も出してほしいな。2022/03/21
あずとも
3
平安末期、安倍晴明の子孫泰親と源頼光の子孫頼政が宇治で起こる怪異事件に挑むバディものの連作短編集。妖怪が登場するのではなく史実を踏まえて妖怪を騙る人とやり合ったり伝説が生まれる過程を考察したりと珍しい世界観で面白かった。2022/03/12