出版社内容情報
新聞記者として過労死などの
社会問題を取り上げてきた著者が、
徹底した支持者と有識者へのインタビューで本質に迫る。
内容説明
いったい誰が、「れいわ新選組」を支持したのか?貧困、性の悩みなど、さまざまな「生きづらさ」の本質とは何か?徹底した支持者への取材と有識者へのインタビューで迫る!
目次
第1章 貧困に悩む人びと―れいわ新選組&参院選2019ドキュメント1
第2章 若者たち―れいわ新選組&参院選2019ドキュメント2
第3章 さまざまな「生きづらさ」―れいわ新選組&参院選2019ドキュメント3
第4章 右傾化への懸念―れいわ新選組&参院選2019ドキュメント4
終章 参院選後の「れいわ現象」
特別収録 安冨歩氏インタビュー
著者等紹介
牧内昇平[マキウチショウヘイ]
1981年3月13日生まれ。朝日新聞記者。38歳。2006年東京大学教育学部卒業。同年に朝日新聞に入社。経済部記者として電機・IT業界、財務省の担当を経て、労働問題の取材チームに加わる。主な取材分野は、過労・パワハラ・働く者のメンタルヘルス(心の健康)問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ま
27
れいわ新選組。安倍さん推しの年号を冠しているし新選組って保守的な組織だしで思想信条の割には妙なネーミング(あっ2003年の大河ドラマは毎週見てましたよ)。本書はれいわ現象を肯定的に記述したもの。「生きててくれよ!」の演説は確かに心に刺さるものがある。こういう人がいてもいいのかなとは思う。マジョリティーの側こそいろいろと犠牲払ってないですかとの問いにははっとさせられる。2022/04/13
謙信公
12
れいわ現象の真の主役は貧困、性の悩みなど様々な「生きづらさ」を感じる全ての人である。彼らが何を期待し、どう行動を起こしたのか?山本太郎氏の演説のどこに心を打たれたのか?政治家に「生きててくれよ!」と語りかけてもらう必要のある現実とは?支持者や有識者への取材で迫る。当時、関東は盛り上がっていたようだが、関西ではピンとこなかった。意見の分かれる安全保障などの政策は脇に置くなど、無責任な面も。今回の衆院辞職も、結局は参院比例の上積みの為。支持者は次も熱烈に支援されるようだが、私には「衆愚の選択」としか思えない。2022/05/16
おたま
12
昨年の参院選において、新政党「れいわ新選組」が誕生した。れいわ新選組を支持したのはどのような人びとだったのかがこの本には書かれている。その人たちの背後にはこの国が抱えている「生きづらさ」があるとも。丹念なインタビューでそれを浮き上がらせていく。さらに、れいわ新選組について、社会学者、哲学者、そして直接れいわの選挙運動に関わった安冨歩氏へのインタビューもあり、「れいわ現象」をできる限り客観的に観ようとしている。山本太郎氏の「生きててくれよ!」という呼びかけが、いかに奥深い深度を持っているのかが伝わってきた。2020/01/21
Y田
9
自分は「人間全般」というか、人を取り巻く世界、みたいなのに興味がある。その上で小説も凄く良いんだけど、こういう政治系も大変興味深い。◉筆者は「生きづらさ」というのを社会の奥にあるものとして特に主張する。「生きづらさを抱える人が現状にノーを突きつける」(p208)「東京は虐げられている人が支えている」(p222) この世界観はさぞ生き辛いだろうと思う。◉「正しい」かは別問題として。こういう世界観が形成される仕組みに興味がある。貧困だけでは説明しきれない。非常に興味深かったと思う。2020/03/23
kyoko
9
先日、山本太郎さんのおしゃべり会に参加した。主張されていることはいつもと同じ内容だったが、熱意と優しさ、向学心と謙虚さという人間性に深く感銘を受けた。しかしれいわ新選組は社会現象にまでなっているのか?という思いもある。この本を読んで、現象になるならないの客観的な見方ではなく、自分の生き方考え方、価値観を捉えなおすことが私自身の使命だと、そう使命感を感じた。特に早稲田大学の橋本健二教授と東大の安冨歩教授のインタビューが秀逸だった。2020/01/27
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