出版社内容情報
ガーデンカフェを舞台に、店主・咲良と健の兄弟の秘密、常連客、訪問客の悩みや人生などを描く４話の短編連作。
内容説明
そこは―百花繚乱、色とりどりの花が咲き乱れる緑の王国だった。住宅街にひっそりと隠れ家のようにあるカフエ。その庭はまるで「秘密の花園」のよう。道端で気分が悪くなり、同級生に兄の店だと連れてこられた高校一年の滝川英美里は、庭に魅せられ、優しく微笑んで迎えてくれた美青年の店主に、誰にも言えない悩みを打ち明ける。美しい庭の花とあふれる香り、甘いお菓子で訪問客を癒す、目にも心にもやさしい物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
70
花のスイーツとむせるような花園の空間が心に残る。誰でも心にドロドロしたものを抱えていて、人知れず苦しんでいる。こんなカフェがあったら、誘い込まれるように足を踏み入れてしまうことだろう。2019/10/06
野のこ
60
花で溢れる庭園にイケメン店主の咲良と彼の作るハーブティーにお花のスイーツ、そして花セラピー。私の心も癒された。ただ咲良もまた心に秘めた悩みを抱えたひとりだった。そして咲良、健、英美里ちゃんの 3人とも自分の気持ちに不器用なところもあるけれどそんなところも可愛らしい。お互いの心遣いが温かくてほっこりしました。蓮華さんのお話も最後は元気になれて良かった。あんな特別なサービス、私だったらめっちゃトキメクだろうな。庭園の描写がほんと美しかった。こんな素敵なカフェがあったらいいのに*･゜ﾟ続編希望･*:.｡2019/12/29
kei302
30
テーマは「癒やしと救い」。色とりどりの花と緑に囲まれた庭が目の前に現れたような素敵な作品。「秘密の花園」のあるカフェに行ってみたい。咲良の孤独や寂しさが描かれた「花冷えの日」は読みながら心がシンとした。咲良が花園の精に連れて行かれる・・。webastaに掲載予定の花のドリンクとスィーツの写真も楽しみ。2019/10/04
なな
23
タイトル、表紙イラストに惹かれ、期待大で読みました。期待を裏切らず楽しめました。カフェが舞台のストーリーは好みのお話が多く、この作品もお気に入りになりました。秘密の花園でハーブティーを飲めるなんてとても素敵です。イケメンの店主とお花に私も癒されたいです。こんなカフェに迷い込みたいな。2020/01/21
dolce vita
23
そっと差し出されるお茶のような、さりげなく咲く花のような、そんなあたたかさをもつお話。花と緑の空間で秘密の花園としてカフェを営む咲良。食べられる花、ハーブティー、フラワーセラピー。どこまでも優しい癒しの空間で羽を休める人々。確かに一輪でも花があるだけで元気が出るのだから、こんなカフェがあれば、しかも若いイケメン店主がいるなら尚更嬉しい。#NetGalleyJp2019/10/02
