出版社内容情報
高校最後の夏休み。市民プールでまったく泳げない少女と出会う。それが二人の「失われる恋」の始まりだった……。
内容説明
高校最後の夏休み。元水泳部員の僕は、市民プールで監視員のバイトをすることに。ある日、競泳選手用の水着を付けながら、まったく泳げない少女と出会う。「ひぐらし」と名乗る少女は、無表情で淡々と水中でもがく。僕は思わずひぐらしに声をかけた。それが僕たちの「失われる恋」の始まりとも知らずに…。信じる愛は奇跡を起こすのか!?感涙の純愛ストーリー。
著者等紹介
青谷真未[アオヤマミ]
「花の魔女」で第2回ポプラ社小説新人賞・特別賞を受賞し、「鹿乃江さんの左手」と改題し同作品でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポップノア♪@読書超絶停滞中
73
8月になるまで寝かせてた作品。水泳部を引退した【僕】はプールの監視員のバイト中、黙々とクロールの練習に励む同世代の女の子に気付く。やがて雨のバス停で居合わすが、友人知人を作りたくない事を理由に何も教えず「ひぐらし」とだけ名乗る彼女。しかし今度もし会ったらコーチする約束を交わす…。大ヒットしたアニメの主題歌や地元の大きな公園も知らず、自転車にも乗れない彼女にこの後の展開は何となく予想出来てしまうが、事実はその斜め上を行った。数ある類似小説よりも希望が感じられる最後も◎。【青春は 過ぎ去ってから 気付くもの】2020/08/03
よっち
41
高校最後の夏休み。元競泳部で市民プールで監視員のバイトをすることになった島津満。そんなある日競泳選手用の水着を付けながら無表情で淡々と水中でもがく少女「ひぐらし」と出会う青春小説。「ひぐらし」と名乗る彼女につい声を掛けてしまい泳ぎや自転車、逆上がりを教える日々と、なかなか打ち解けない彼女が抱えていた秘密。もしそうなったらどうするのか、「ひぐらし」の絶望も浅野の決意も、諦めたくない満の想いも理解できるから複雑な気持ちになりましたけど、それでもかすかに残った淡い繋がりとこれからの未来を信じてみたくなりました。2019/11/01
しぇん
21
プールの監視員を行なっている時に出会った、競泳水着なのに泳げない不思議な女の子との一夏の物語。まぁ、読んでてすぐ色々想像がつきますが、謎部分は重要じゃないので問題ないでしょう。出来なかった事が出来るようになる。そんな感動を忘れてしまっている事を思い出させてくれた淡い恋物語でした。2019/10/04
かなかな
17
正体を一切明かさずヒグラシとだけ名乗る少女と少年の青春物語。よくあるテーマの小説だったが、どこか儚げな文体にひきこまれ、一気読みでした。物語の締め方は駆け足気味なところもあり好き嫌いが分かれそう。個人的には余韻を残すあたりが帯にある感涙とまではいかなかったが、良かったかなと思いました。何気なく聞いていたヒグラシの鳴き声が読後、夏の風物詩として欠かせないものになった気がします。2020/10/31
leo18
13
競泳水着で泳ぎの練習をする不思議な少女とのボーイミーツガール。彼女の秘密とは。某漫画をはじめとしたあるあるな設定なんだけど、心情描写の丁寧な切ない恋物語。余韻を残す綺麗なラスト。2019/11/03
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