ポプラ文庫<br> パドルの子

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ポプラ文庫
パドルの子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784591163092
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

第六回ポプラ社小説新人賞を受賞した、鮮烈なデビュー作!切なくみずみずしい、青春ノベルの新たなる傑作が誕生!

内容説明

校舎屋上で水野が見つけたのは、巨大な“水たまり”と、そこで泳ぐ美少女・水原。彼女曰く、水たまりに潜りながら強く願うこと―「パドル」により、世界を一つだけ変えられると言う。パドルの秘密、水原との距離、水原が「パドル」をする理由とは。切なさに満ちた青春小説!第六回ポプラ社小説新人賞受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

17
ライトな作風でありながら、張られた伏線の爽快感ある回収の仕方は、さながらSF界の伊坂幸太郎と言ってしまったら…まだ一作目なので過言かもしれない。正確に言えばSFというよりは日常ファンタジーというようなジャンルで、かつ青臭い青春小説でもあり、その上でパラレルワールドにミステリ要素にと、色んな要素をごった煮に詰め込んだ割には着地もキレイで良くできたエンタメ作品だった。SF臭を感じさせないままSFの世界に読者を誘ってしまうあたり、SF好きからすれば信者を増やす格好の材料にもなりうる良い一冊。2019/10/23

よっち

16
唯一の親友・三輪の転校にうまく別れられず、昼休みを一人で屋上下の階段で過ごす中学生・水野。そんな彼が屋上の大きな水たまりとそこで泳ぐ隣のクラスの少女・水原に気づき巻き込まれてゆく青春SF小説。その水たまりに潜って強く願うと世界をひとつだけ変えられる「パドル」。夏休みまでの8日間、とある願いのためにパドルを繰り返す水原に付き合うようになる水野。過ごした日々で少しずつ積もってゆく想いの先に知った水原の理由と真相は切なくほろ苦かったですが、それでも水野が彼女のために最後に作り出した結末は清々しい読後感でした。2019/06/05

りこ

16
中学二年生の夏休み直前、もうすぐ取り壊される旧校舎の屋上の水たまりで、ひそやかに世界は改変されていく。これは、パドルと名づけられた行為を巡る、きみとぼくだけしか知らない八日間の物語。あらゆるところに息を潜めていた伏線がしなやかに回収されていくとき、求めていた小説にやっと出会えた多幸感に全身を包まれた。すべてのエピソードが、ただきれいなだけではなくて、パズルを完成させる一ピースになっていたと気づいたときの驚きは筆舌に尽くしがたい。秀逸かつ見事だが瑞々しさをまったく失っていなくて、何度も胸がとどろいた。2020/03/06

のり

16
なかなかのSF作品。パドルをすることで世界が1つ変わる。変えたものしかそれに気づかない。急いで読むと、頭こんがらがるから気をつけて。2019/08/21

昼夜

14
最初はボーイミーツガールから始まる青春の日常だと思っていたけど、そのキッカケで劇的な世界改変が一瞬で起きていたのを最初はただの誤字だと思った。次々と変わっていく世界線と前の世界から大きく変わっているのにその変化を際立たせないのが凄く新鮮で面白かったです。今まで水たまりは濡れるし汚れるしで嫌いでしたが大きな水たまりを見つけたらちょっと飛び込んでみたくなるかもと思いました。2019/07/24

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