出版社内容情報
新設のモデル校では、イジメ防止のガードロイドが1クラスに1体配置されている。やがてクラス内でガードロイド探しが始まり…。
内容説明
クラスにひとり、アンドロイドがいる。それは、誰?あの子?それとも…きみ?
著者等紹介
佐藤まどか[サトウマドカ]
1987年よりイタリア在住の日本人作家。2006年、第22回日産童話と絵本のグランプリの童話大賞受賞作「水色の足ひれ」(BL出版)でデビュー。おもな作品に「スーパーキッズ」シリーズ、『リジェクション 心臓と死体と時速200km』(ともに講談社)、「マジックアウト」シリーズ3部作(フレーベル館)、『一〇五度』(あすなろ書房、第64回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)など多数。日本児童文学者協会会員。「季節風」同人
浦田健二[ウラタケンジ]
1984年、沖縄県生まれ。沖縄県立芸術大学大学院修了。「美術の先生がつくった作品展」「Mabuni peace project」など、沖縄県内を中心に積極的に展覧会に参加、創作活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
67
児童書。YA。子ども達を守るため、防犯カメラ(監視カメラ)、防犯用集音マイク(盗聴器)、見守り係りアンドロイド(スパイ)を完備した学校が作られた。ネットも監視されイジメやハラスメントも全面禁止とする。特に、見守り係として配備されたアンドロイドの存在は、特定されないために最新の感情プログラムを導入し、アンドロイド探しも禁止された。そんな最新の学校に入学した小野ミカは新しい友達と共に学校生活をスタートした。だけど監視されている緊張感や、友人が実はアンドロイドではないかという疑念に憑かれ、人間不信に陥る。2019/07/08
茉莉花
44
新設のモデル校では、イジメ防止のアンドロイドが1クラスに1体配置されている。やがてクラス内でアンドロイド探しが始まり…。近未来の東京を舞台に、AIと人間が共存する社会を描く。2021/03/18
chiaki
44
おぉ!久々にドキドキしながら最後まで一気読み。政府と学校が連携して構築するシステムは、いじめや暴力、カンニングなどを防止するため、校内に監視カメラ、集音マイク、見守り係としてガードロイドを導入している。徹底的に監視とコントロールがされたシステムの中で安心と安全を取るか、プライバシーを取るか悩ましい所だ。ガードロイドの詮索は禁止されているが、クラスに1人紛れ込んでるとなれば気にならない訳がない。疑い出すとキリがなく、相手の行動、言葉や表情すら信じられなくなる。アンドロイドの普及に一石を投じる素晴らしい1冊!2020/06/30
モリー
44
アンドロイドと共に暮らす近未来が描かれています。テーマは『心』。AIの進歩に伴い人間同様に感情表現が出来るアンドロイドが近い将来生み出されたとしたら、私達はそのアンドロイドを友達として受け入れる事ができるのだろうか?人間らしい『心』とは何か?もしも、『つくられた心』をもつアンドロイドがクラスの見守り役として隣の席に座っているかもしれないとしたら・・・。最後は背筋寒くなりました。30年以上前に読んだSF小説の中では、アンドロイドが故障によって感情を持つという設定だった事が思い出されました。2019/04/08
杏子
18
続けてSF作品を読んだ。人間と全く変わらないアンドロイドの生徒を各クラス1人紛れ込ませて、でもそれは誰なのか明かさないし、探ってもいけないと言う。生徒は各クラスに16人。この中の誰かが!?となれば、一体誰なのか?知りたくなるのは当然だろう。どの子がガードロイドなのか?それぞれの生徒らの推測をワクワクと読んだが…うーむ、これでいいのか?この結末。ちょっとモヤモヤが残った。2019/08/10