出版社内容情報
「死」を見つめて、「生」を考える絵本。この絵本で、あなたはどんなことを感じますか?
好き放題に生き、欲しいものをすべて手に入れてきた海賊が殺され、海に投げ出されるところから、この絵本は始まります。海の生き物たちが、海賊から宝石や服や、爪や目をとっていくと、海賊の心変化が生まれますこの本を読み、死ぬって何? 生きるって何? と親子で話してほしい、そんな絵本です。
内容説明
三日月のよる、ふねの上でかいぞくが腹をさされた。いつもいばってばかりいるから。ほんとうは強いらしいけど、いつもよっぱらっていたからかんたんにさされた。死ぬとは?生きるとは?
著者等紹介
下田昌克[シモダマサカツ]
1967年生まれ。兵庫県神戸育ち。画家、アーティスト。1994年から中国、チベット、ネパール、インド、ヨーロッパをめぐり、出会った人びとのポートレイトを描いて歩く。帰国後、絵の仕事を開始し、現在はイラスト・絵本などの創作活動とともに、布をつかった恐竜作品の制作も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
167
表紙のインパクトに魅かれて読みました。下田 昌克、初読です。究極のリサイクル・リユース・パイレーツ物語でした。「死」を見つめて、「生」を知る、子供も大人も考えさせられる絵本です。🏴🏴🏴2020/02/26
☆よいこ
83
絵本。海の上で海賊は腹を刺された。海に投げ込まれて海賊はどんどん沈んでいく。サメが海賊の帽子を持っていった。年取った魚は海賊の金歯をとっていった。青い魚は海賊の爪をウロコに貼り付け、アンコウは目ん玉をランプにし、タコは海賊の髪の毛をもっていった。最後にちいさな魚たちが寄ってきて「みんなおなかがすいてるんだよ。おまえをたべてしまっていいかい?」と聞く▽沈んでいく海賊がしだいに自分の死をうけいれていく様子。2020年刊2022/12/18
anne@灯れ松明の火
38
「2024イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」で原画を鑑賞。出版された絵本に対して与えられる「ボローニャ・ラガッツィ賞」、特別賞受賞。原画には文字がなく、わからない部分があったので、隣市分館、予約。主人公の海賊が殺されるところから始まるという衝撃。海賊の魂は死を受け入れられないのか、生きているように描かれる。奪ってばかりいた海賊は、奪われる側になり、抵抗を続けるが、やがて……。死について、生について、考えてみたくなる作品。シンプル過ぎる表紙と比べ、中の絵は美しい。絵だけを読む体験もできて良かった。9:402024/08/31
たまきら
37
幸福な王子のダーク版といったかんじ。思わずニヤリ。海のわる~い男はさ、こういうのもアリかも。ね、フック船長!2022/06/30
どあら
29
図書館で借りて読了。読友さん達の感想レビューを読んで、読みたくなった絵本です。2020/02/18
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