ポプラ新書<br> 医療経済の嘘

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ポプラ新書
医療経済の嘘

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784591159262
  • NDC分類 498.021
  • Cコード C0247

出版社内容情報

「病院がなくても住民の健康は変わらない!?」京都大学特別講義などでも話題となった、医療と医療費の不都合な真実とは?「病院がなくても住民の健康は変わらない!?」
京都大学特別講義などでも話題となった、
医療と医療費の不都合な真実とは?

財政破綻後の夕張に医師として赴任した筆者は、
夕張市民が笑顔で生活していたことに驚く。
その後、夕張および全国のデータさらに医療経済学的知見から見えてきたのは、医療経済の拡大が必ずしも健康と比例しない現実であった。
医学的・経済学的な見地から、医療や地域の問題を鮮やかに描き出し、
日本の明るい未来への処方箋を提示する希望の書。

日本医学ジャーナリスト協会優秀賞受賞!
『破綻からの奇蹟?いま夕張市民から学ぶこと?』
に続く、医療経済への提言!

(もくじより抜粋)
第1章 なぜ高い医療費を払っても健康にならないのか?
・都道府県によって1人あたりの入院医療費に倍以上の差がある現状
・「医療費が高い=健康」は本当か? など

第2章 病院ゼロ、高齢化率日本一の夕張市で起こったこと
・夕張の地域社会について
・「人口減少の都市型社会で、それでも幸せに生きる」ということ など

第3章 人口10人・高齢化率100%の集落から見た新しい医療のあり方
・高齢化率100%の集落に住む住民の「幸福」とは
・胃ろう・絶食の人も実は8割食べられた!<衝撃の学会報告> など

第4章 医療市場の不都合な真実
・終末期医療の世界には正解がない?
・「社会的共通資本」と宇沢弘文先生 など

終 章 みんなが幸せに暮らせる「本当の医療」とは
・医療の問題は「誰が」悪いのか など

森田 洋之[モリタヒロユキ]
著・文・その他

内容説明

財政破綻後の夕張に医師として赴任した著者は、夕張市民が笑顔で生活していたことに驚く。その後、夕張および全国のデータさらに医療経済学的知見から見えてきたのは、医療経済の拡大が必ずしも健康と比例しない現実であった。医学的・経済学的な見地から、医療や地域の問題を鮮やかに描き出し、日本の明るい未来への処方箋を提示する希望の書。

目次

第1章 なぜ高い医療費を払っても健康にならないのか?(なぜ病床数が削減されるのか;都道府県によって1人あたりの入院医療費に倍以上の差がある現状 ほか)
第2章 病院ゼロ、高齢化率日本一の夕張市で起こったこと(夕張の地域社会について;「きずな貯金」の大切さ ほか)
第3章 人口10人・高齢化率100%の集落から見た新しい医療のあり方(人口10人・高齢化率100%の集落「死ぬまでここにいたい」と笑顔の理由;高齢化率100%の集落に住む住民の「幸福」とは ほか)
第4章 医療市場の不都合な真実(終末期医療の世界には正解がない?;胃ろうを勧める・勧めない医療側の事情 ほか)
終章 みんなが幸せに暮らせる「本当の医療」とは(日本の医療の歴史;「病院の世紀」における医療 ほか)

著者等紹介

森田洋之[モリタヒロユキ]
医師、南日本ヘルスリサーチラボ代表。鹿児島医療介護塾まちづくり部長、日本内科学会認定内科医、プライマリ・ケア指導医、鹿児島県参与(地方創生担当)。1971年横浜生まれ。一橋大学経済学部卒業後、宮崎医科大学医学部入学。宮崎県内で研修を修了し、2009年より北海道夕張市立診療所に勤務。同診療所所長を経て、鹿児島県で研究・執筆・診療を中心に活動している。専門は在宅医療・地域医療・医療政策など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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Mark

19
医療機関は、修理工場ではありません。病気を克服するのは、畢竟個人の力であって、医師をはじめとする医療者の方々はそれをサポートしてくれるのがお仕事。勘違いしている人が多いと思います。健康について、信頼できる医療に詳しいプロに学び、自分のこととして勉強し続けることが大切だと改めて思いました。重要なのは、当事者意識を持つこと。政府や社会などを悪者にするのは、卑怯なメディア戦略に加担するだけ。自分で考えなくてはいけないことだと再認識させてくれます。2021/03/24

mazda

15
医療に関するデータで興味深いのは、病床数と入院医療費に相関がある一方、病床数と平均寿命に相関はありません。つまり、病床数が多いからと言って平均寿命が長くならないことが数値に表れています。実際の例として夕張市の例が出ていますが、財政破綻したことで病院も減少しましたが、死亡率は増えていないそうで、ここでも病床数と死者数に相関がないことがわかります。病床が減った夕張市で増えた死因は「老衰」だそうですが、これこそ昔の日本の姿です。病床が多い場合、胃ろうや点滴などで生きながらえているのが実態のようです。2020/08/30

coldsurgeon

5
地域から総合病院がなくなることにより、何が起きるか、を示した研究は面白い。病院がなくなることを危惧して、他力本願的になくならないように声高に叫ぶよりも、まず地域での生活をどのように維持していきたいか、考えることが重要だ。病院なくなれば、病院がある地域へ引っ越すのか、といえば、そのようなことはあまり起きない。自分の生き方、周囲とのコミュニケーション、リスクと生きる覚悟、そんなものが大切なのだろう。2019/01/02

Akira Kumoi

5
森田先生の講演は2度伺ったことがあり、また前著「破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜」や、加藤忠相氏との共著「あおいけあ流介護の世界」も読んでいたので、話の内容は掴み易かったです。新書ということで意識的に易しく丁寧に説明されており、書店で題名に惹かれて初めて手に取った…という方にもわかりやすいのではないかと思います。 また後半には宇沢弘文先生の「社会的共通資本」という考え方を、これからの医療政策をどうすべきか考えるためのヒントとして紹介されていますが、これも大変興味深かったです。良著ですね。2018/07/02

yurari

2
病院の存在と住民の死亡率との間に因果関係はない。病院を作るほど病人が増え、医師や看護師が不足し、現場が疲弊。このサイクルを壊すには国の介入が必要だがその気概はあるのだろうか…著者のこの言葉、とても大事「リスクはゼロを目指すものでなく、リスクに伴う不利益(と裏にある利益)を考慮して上手にマネジメントするもの」2021/12/05

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