出版社内容情報
日本では数少ない「山地酪農」を実践する中洞正さんの生き様に迫るノンフィクション。人と自然との共生について考えます。岩手県の「なかほら牧場」。ここでは、一年を通して山に牛を放牧しています。搾乳用の牛舎はありますが、牛たちは一年をとおして山で生活しています。だから、糞尿処理は自然まかせ。糞を肥料にして育った無農薬・無肥料の野シバを食べ、自然に交配・分娩し、山林と共生しています。ビタミン剤やミネラル剤、ホルモン剤なども一切使用しません。そして人間は、子牛の飲み残しを搾乳し、それを牧場内の施設で加工して牛の母乳を分けてもらうだけ。このような方法で行う酪農を、「山地(やまち)酪農」といいます。
「なかほら牧場」で山地酪農を営む中洞正さんは、「このやりかたなら自然の循環のなかで、たとえ1000年先であっても持続していくことができる」と言います。豊かな自然のなかで牛はのびのびと健康に育ち、人はおいしい牛乳を少しだけいただく。――本書は、中洞さんが山地酪農を完成させるまでを追いかけたノンフィクション読み物です。自然と人間がともにすこやかに生きていくすべを考えるきっかけになる一冊。
佐藤 慧[サトウケイ]
著・文・その他
安田 菜津紀[ヤスダ ナツキ]
写真
内容説明
岩手県岩泉町にある「なかほら牧場」。一年を通して牛が山で放牧されている日本でもめずらしい牧場です。牛たちは自然の草を食べ、山でうんちをし、そのうんちを栄養にして草が育つ。牛と山と人がともに生きる環境があります。牧場長の中洞正さんは、なぜ、こんな牧場をつくったのでしょうか。アニマルウェルフェア(動物福祉)認証農場国内第一号!山で牛を育てる牧場・なかほら牧場ができるまでの物語。
目次
第1章 おれは牛飼いになる!(牛飼いはあこがれの仕事;「山上げ」の記憶 ほか)
第2章 山地酪農(機械のような牛たち;本当にやりたい酪農 ほか)
第3章 理想の酪農(ジャングル牧場;山でのサバイバル生活 ほか)
第4章 しあわせの牛乳(乳脂肪分3・5%の壁;自分の牛乳を信じる ほか)
著者等紹介
佐藤慧[サトウケイ]
フォトジャーナリスト。1982年岩手県生まれ。2007年にアメリカのNGOに渡り研修を受け、その後南部アフリカ、中米などで地域開発の任務につく。中東、アフリカ、東ティモールなどで紛争や差別の取材を続けている
安田菜津紀[ヤスダナツキ]
フォトジャーナリスト。カンボジアを中心に、東南アジア、中東、アフリカで貧困や災害などの取材を続ける。2012年、名取洋之助写真賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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