内容説明
たいくつな雪の日、ひとりのお茶の時間。ねむれない夜にはおはなしをひとつ。「ペチカはぼうぼう猫はまんまる おなべの豆は、ぱちんとはじけた」こんなたのしいことばが聞こえてきたら、ふしぎな物語が始まります。「猫と犬と馬が泉をさがす旅に出た話」「青い羽のある鳥と古い鏡の話」「悪魔とわたりあった若者の話」など五篇を収録。読み終わると少し世界が違って見える、珠玉の短篇集。
著者等紹介
やえがしなおこ[ヤエガシナオコ]
1965年、大阪に生まれる。同人誌「びわの実ノート」(松谷みよ子責任編集)の童話教室に学ぶ。デビュー作の短篇集『雪の林』で第15回椋鳩十児童文学賞、第23回新美南吉児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょん
18
かわいい絵本感覚の本。イラストが北欧っぽくて好き。1番初めの馬と犬と猫の話はちょっと悲しくなりかけて危なかった…。みんないい話で良かった✨2020/12/28
ココロココ
13
心温まる話ではあったが、少し怖い話もあった。寓話のようなお話。最後の話は三匹の子豚のような話だった。たまにはこういう話を読むのも悪くない。癒し。2018/09/26
えふ
7
ここでもまさかのロシア。 ロシアの民話っぽい感じの本。自分の好きな松谷みよ子さんに学んだらしい。よかったです。2017/09/21
秋
4
短編現代童話集。べからず譚・3・異界訪問譚など童話・民話によく使われる形式をとってるけど、個人的には童話というより児童書に近いかなと思った。タイトルの『ペチカ』とは何ぞ、と思ったけど暖炉のことか。好きだった話は[青い羽根のある鳥と古い鏡の話]かな。ただ、バットエンドみたいな話も欲しかったかな。それにしても、松谷みよ子さんの名を見るとは……。2017/11/21
史
3
民話寓話童話。どこか教訓的であり、しかしどこか流されるままということもある。自然というのは不自然である。そのあやふやを楽しむ短編集かな。2023/06/26