出版社内容情報
長男のフユ君が小学6年生のとき「発達性読み書き症障害」と判定され、二人三脚の日々を描くハートフルコミックエッセイ。
内容説明
小学2年生になってもなかなか字が書けるようにならなかった息子・フユ。ノート1ページの漢字練習に1時間かかる、板書が追いつかない、テストの点がとれない。まわりからはただ“勉強ができない子”と見えてしまっていた。たまたま参加した講演会をきっかけに知った「発達性読み書き障害」。専門機関に相談し、フユの苦手の正体がやっとわかった。母子二人三脚で、また賑やかな家族のサポートを受け、フユはトレーニングに励む。学校での“特別扱い”、受験・進級、職業選択…さまざまな難局に、フユと家族は―?
目次
字が書けるようになりたい!
全く書けないわけじゃないけれど
字が書けない原因
誰も気づかなかった障害
トレーニングの日々
たのしい研究協力の旅
サポートと将来の夢
あたりまえじゃない子たち
ありがとう
努力の結果
赤点という壁
頼ってもらえる親になりたい
フユの葛藤と将来のこと
これから…
著者等紹介
千葉リョウコ[チバリョウコ]
漫画家
宇野彰[ウノアキラ]
筑波大学教授、NPO法人「LD・Dyslexiaセンター」理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
106
40人学級に3人もいるのに「誰も気づけない障害」を実体験をもとに描くコミックエッセイを読みました。気付いてなくても、あなたの身近にも必ず居るよ☆ ■かわいい画風と理知的な語り、優しい眼差しが魅力です。■理由が分からず不都合だけがある状態って、しんどいよね。障害が分かるまでのフユ君の気持ちを思うと、ほんと涙が出ちゃう。お母さんもしんどかったよね。■診断がついてホッとした気持ち、ほんとよく分かります。原因が分かれば対処できる。フユ君とお母さん、ご家族みんなと宇野先生に幸多き事を ✩⡱ (2017年)(→続2020/03/23
あん
84
40人学級に3人の割合でいると言われる「誰も気づけない障害」が『発達性読み書き障害(発達性ディスレクシア)』です。知的発達に問題がないのに、読み書きだけが困難で、読みは文脈で読めるけど書くほうでは間違えるというような障害です。障害は、病気ではないので治ることはないけれども、トレーニングを受けて高校受験や高校での単位取得に奮闘する場面では、障害に対する合理的配慮のなさに憤りを感じました。本人は誰よりも努力をしているのに辛い思いをしているはず。ディスクレシアを理解する人が増えて欲しい。良書です。お薦めします。2017/08/26
ゆみきーにゃ
73
《図書館》発達性読み書き障害。無知でごめんなさい。この本で初めて知りました。合理的配慮を恥ずかしいとも特別扱いとも捉えられない世の中に一日でも早くなりますように。2018/02/19
ユザキ部長
72
認識と自覚と覚悟。がんばろ。2017/12/12
ひめありす@灯れ松明の火
53
ごめんね、あの日。あの時。あなたの所に行ってあげられなくてごめんね。私は一緒に考えられる立場だったのに、どうにかはできなくても何かはできたかもしれないのに。ごめんね。フユ君はお家のサポートにもすごく恵まれていてありがたい事だと思うのです。学校のサポートはちょっと残念ですが。でも自分で見つけた未来のカタチ、見つかってよかったね。そのお母さんが大好きな足で、一生懸命歩いてけ。私の中学は理科と社会は特に指定がない限り漢字で書いてもひらがなで書いても合っていれば正解だったので点数の付け方としては先進的だったのかな2017/10/22