出版社内容情報
二十年ぶりに再会した同級生たち。一つの?死?の記憶が、それぞれの人生を浮き彫りにする。『ピエタ』の著者が贈る希望の物語。<内容>
平穏で地味に見えても、それだけですむ人生なんてない――。同窓会の案内がきっかけで二十年ぶりに連絡を取り合った六人の女性。犬と暮らす失業中の領子、 娘との関係に悩む明子、元恋人の死に夫が関わっていたのではと疑う穂乃香……『ピエタ』の著者が贈る、深い感動が胸を打つ、終わりと始まりの物語。
<プロフィール>
大島真寿美(おおしま・ますみ)
1962年愛知県生まれ。’92年「春の手品師」で第74回文學界新人賞を受賞。『宙の家』で単行本デビュー。『ピエタ』が2012年本屋大賞3位に、『あなたの本当の人生は』が第152回直木賞候補作となる。
大島 真寿美[オオシママスミ]
内容説明
平穏で地味に見えても、それだけですむ人生なんてない。同窓会の案内がきっかけで二十年ぶりに連絡を取り合った六人の女性。犬と暮らす失業中の領子、娘との関係に悩む明子、元恋人の死に夫が関わっていたのではと疑う穂乃香…深い感動が胸を打つ、終わりと始まりの物語。
著者等紹介
大島真寿美[オオシママスミ]
1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で第74回文學界新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
80
三月は別れの季節である。いくつもの別れがあって、その別離は新たな出会いと繋がりをつくる。高校の同窓会の案内を契機に、途絶えていた女の友情が縁を結んでいく。それは、則江の不可解な電話から始まる。亡くなった友人が夢に出てくるという話だったのに…。いつの間にか則江の住む青森で同窓会をする話に変わっていく。高校生である10代というのは、暴力的で衝動的で開放的である。だからこそ、喧嘩をしたり、瞬間で仲良くなったりもする。大人になると、それらのことが眩しく見えて仕方がない。20年ぶりに会う彼女たちはどうなんだろうか。2017/03/26
ピロ麻呂
47
アラフォー世代は人生の折り返し地点。ゆえに将来のことを色々考えてしまうんやよな(^_^;)この連作短編も40代女性の苦悩を描く。結婚できなかったり、子供を授からなかったり、夫の浮気だったり、親の介護だったり、姑との不仲だったり… 隣の芝生はあおいと言うけれど上を見ればきりが無い。平凡な人生こそが幸せなんだと思いました。2017/02/10
鴨ミール
34
これを読むと、平成って色々あったなと思い出す。同じ日本に住んでいても、それぞれの地で大きな災害もあった。青春時代を共に過ごしたからこそ、その先のそれぞれの人生を比べてしまうのだろうか。何が幸せなのか。幸せと言っても確かなものはあるのだろうか?それから、話の中に出てくる震災の場面は辛い人もいるだろう。阪神と東日本とどちらかだけでもよかったのではないか。などと、考えてしまう。私は友だちを必要としないので、何人も仲良しがいるのは面倒だなと思ってしまう(笑) 2019/04/30
エドワード
30
四十、五十代は同窓会の誘いが頻繁になるが、私も含めて、同窓会が面倒あるいは憂鬱な人は多いだろう。それより、気の合う数人で会う方がずっと楽しい。短大の同級生、則江と領子の電話から始まる物語。東北の港町に嫁いだ則江の家へ、独身で失業中の領子、義理の娘との関係に悩む明子、神戸で震災にあった花、元恋人の謎の死に夫が関わった疑惑を抱く穂乃香が集う。あの頃、私たちは何を夢見ていたのか、旅が時を巻き戻す。春、三月。五人が揃い、楽しい日になるはずだった。地震さえ無ければ…。驚愕の終章だ。それでも人は、未来へ生きていく。2019/10/31
小夜風
27
【所蔵】タイトルから今月中に読もうと決めた本。3月は別れの季節…私は今も昔も3月が苦手です。大人になったらそんなことはなくなるのかなと思っていたけれど、大人になっても変わりませんでした。でもこの本を3月の暖かさ、寒さを感じながら読めて良かったです。20歳になるまでの20年と40歳になるまでの20年の、なんと違うことか。結婚していても独身でも、子どもがいてもいなくても、離婚したりしていても…みんなどれ程のドラマチックな人生を歩んできたのか。懐かしい顔を思い浮かべながら、いつか聞けたら良いなぁって思いました。2018/03/21
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