ポプラ新書
補欠廃止論

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 152p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784591150160
  • NDC分類 783.47
  • Cコード C0275

出版社内容情報



セルジオ 越後[セルジオエチゴ]

内容説明

サッカーの辛口解説者として知られる著者が長きにわたり訴えているのが、部活動における「補欠制度の廃止」である。世界のスポーツ社会には「補欠」という言葉は存在しないとまで言い切り、日本の団体スポーツが世界で活躍できないのは、「補欠制度」が原因と訴える。学校教育とスポーツを変える新提言。

目次

第1章 なぜ僕は「補欠は差別」と考えるのか(ブラジルに「補欠制度」はない;補欠が増えてもサッカー人口は増えない ほか)
第2章 日本の団体スポーツが世界で勝てない本当の理由(日本の団体スポーツが勝てない3つの理由;実力社会の海外、順番待ちの日本 ほか)
第3章 「部活動」と「スポーツ」は切り離さなければならない(学校はもともと「スポーツ」をやる組織体制ではない;「部活動」はスポーツではなく学童保育の延長上にある ほか)
第4章 子どもがスポーツをすることで成長するのは「親」(デジタル社会だからこそ、スポーツで交流する意味がある;母親は、今はモンスターではなく「ガキ大将」 ほか)
第5章 本当のプロスポーツ選手とは(Jリーガーは夢がないのか?;今のプロサッカー選手は、引退後のことを何も考えていない ほか)

著者等紹介

セルジオ越後[セルジオエチゴ]
サッカー解説者。H.C.栃木日光アイスバックスシニアディレクター、日本アンプティサッカー協会スーパーバイザー。1945年ブラジル・サンパウロ市生まれ。18歳でサンパウロの名門クラブ、コリンチャンスとプロ契約。1972年来日。藤和不動産サッカー部(現:湘南ベルマーレ)でゲームメーカーとして貢献。引退後、2006年に文部科学省生涯スポーツ功労者として表彰される。来日当時から少年サッカーの指導にも熱心で、1978年より(財)日本サッカー協会公認「さわやかサッカー教室」(現:アクエリアスサッカークリニック)の認定指導員として全国各地で青少年のサッカー指導にあたり、現在までに1000回以上の教室で延べ60万人以上の人々にサッカーの魅力を伝えてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばりぼー

47
「補欠」とは、ベンチにも入れない選手のことを指す。ベンチにはいることができるのは「控え選手(リザーブ)」であり、ベンチ外で試合にも出場できない選手を指す言葉が海外にはない。試合に出られなければ試合勘は育たないし、うまくもならない。日本に補欠制度が発生した背景には、①二つ以上のチームに所属できない登録制度の問題、②スポーツ=学校の部活動でまるで学童保育の延長であること、③私立校が学校経営のために多くの選手を過剰に抱えていること、があげられる。日本は年功序列の縦社会で、順番待ちの文化が今も根強く残っている。2016/11/26

Roko

35
セルジオさんが指摘された「補欠」だけでなく、日本のスポーツ界はどうも考え方がおかしいところが多いのです。いまだに根性論がはびこっているし、指導者や競技団体の上層部は男ばかり。スポーツを取り巻くマスコミは、選手たちをアイドル扱いしかしない。せっかくのオリンピックも、人気がある種目で、日本人が出場している試合しかTV放映しません。ですから、馬術が良い成績を収めても「いつ放送したの?」って感じでしたよね。スポーツを自分でやることも、観戦することも、どちらも楽しいことなのに、それを目指していない日本って何だろう?2024/08/24

たつ

6
補欠制度がスポーツを弱くしている 試合に出ずにうまくなることはない もっともだと思います2016/12/09

よみよし

5
言ってることは最もだと思う。けど新しい話ではないしこれまでもずっと論じられてきたことなんだからさも偉そうに言うだけじゃなくてその解決策を示してほしかったな。「こうなったらいいのに」までで止まってて、そのためにどうするかには至ってないって本だった。2018/08/10

じゃすみん

5
部員100人なら、5チーム試合登録できたらいい、に賛成! 何年球拾いでも種目も所属も変えられず応援要員で我慢する<補欠>が支える、日本の部活動(しかも客席応援でも参加費同額!) 彼ら補欠を活かさずに<団体競技の強化>はないと、日系ブラジル人の氏ならではの、世界から日本を見た視点が光ります。語り口は平易ながら、学校体育の成り立ちや、スポーツ推薦の功罪、高野連の特殊性など部活周辺の事情もきちんと数字をあげての説明で納得。  次男も野球部ではずっと補欠で、個人競技を始めた今楽しそうです。皆試合させてあげたいわ2016/08/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10903380
  • ご注意事項

最近チェックした商品