ポプラ新書
コーランの読み方―イスラーム思想の謎に迫る

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  • サイズ 新書判/ページ数 269p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784591149645
  • NDC分類 167.3
  • Cコード C0298

内容説明

世界を揺るがすイスラーム世界を知るための入門書。コーランを通して西欧におけるイスラーム思想がどのように解釈されてきたかを探る本書は、日本に生きる私たちが世界情勢の本質を掴むための手がかりとなるだろう。読むものの知的好奇心を刺激する、現代人必読の書。

目次

1 アラビア半島での発祥(商人ムハンマドへの啓示;預言者ムハンマドの戦いと政治;エルサレムの岩のドーム)
2 草創期の注釈者たち(シーア派の対抗思想ジャアファル・サーディク;イスラーム史の大成タバリー)
3 解釈の試行(西洋中世とコーランの挑戦;イブン・アラビーの幻視的解釈;神秘主義詩人ルーミー)
4 アジアへの伝播(楽園への入り口タージ・マハル;イスラーム教と近代化アフマド・ハーン;詩と真実 ムハンマド・イクバール)
5 現代社会とコーラン(人種平等への導き;ビン・ラーディンとジハードの指令;病からの癒し)

著者等紹介

ローレンス,ブルース[ローレンス,ブルース] [Lawrence,Bruce]
デューク大学イスラーム学教授。現代の中東問題を読み解く著書の数々は定評がある

池内恵[イケウチサトシ]
1973年、東京都生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授。専攻はイスラーム政治思想史、中東地域研究。東京大学大学院総合文化研究科博士課程を単位取得退学し、アジア経済研究所に入所、国際日本文化研究センター助教授・准教授を経て、2008年より現職。ケンブリッジ大学客員研究員、アレクサンドリア大学客員教授等を歴任。著書に、『現代アラブの社会思想』(大佛次郎論壇賞受賞、講談社現代新書)、『書物の運命』(毎日書評賞受賞、文藝春秋)、『イスラーム国の衝撃』(毎日出版文化賞特別賞受賞、文春新書)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

38
非ムスリムのためのクルアーンの読み方についてムハンマドへの啓示からクルアーンと主要な注釈を紹介しつつ近・現代の広がりといわゆる西欧文明との交わりの中での出てきた概念だったりを通してクルアーンの聖句を紹介していく感じ。特にジャアファル・サーディクの話があるというのはシーア派のこうした文献の少ない中ではものすごくありがたい感じ。翻訳における語の持つ意味範囲のズレとか日本人がやらかしがちな「宗教=心の問題」にしちゃうことへのツッコミのある訳者による前書きがよりこれをよくしている気がする。2016/03/24

kanaoka 57

6
日本語訳コーランを読み、何故、あの内容からスーフィズム、イスラム神秘思想へと発展しうるのか不思議だった。 コーランは徴の書であり、絶対的真実からの隠された徴を見出す探求の道が、スーフィズムであるとすればすんなりと理解できる。 コーランの解釈が、過去、現在、そして将来に跨って様々な変遷をたどっている事が理解できる。しかし、社会理念が相対化され、大きな物語さえ消え去ったなか、死んだ神(ニーチェ)が復活し、再び宗教が大衆を魅了することは無いだろう。緩やかなイスラム文化規範として現代環境に適応していくのだろう。 2016/10/02

Haruka Fukuhara

5
わかりやすい日本語訳で読みやすい。イスラームの入門書として有益だと感じた。ムハンマドの妻のひとりアーイシャの人生が印象的だった。ムスリム女性の話題が特に欧米的な価値観の論者には批判的に取り上げられるが、彼らはコーランから女性に関してどのような内容を読み取り、どのような意識で女性に接しているのだろうと気になった。可能ならば次にはムスリムの立場で書かれた女性論が読んでみたい。また、彼らは日本のような宗教的色彩の弱い文明をどう捉えているのだろうと気になった。2017/01/28

Enzo Suzuki

5
入門書と思いきや、かなり深い。予備知識はあったほうが良い。その上で、良書。コーランの歴史を、解釈者の歴史と捉え紐解く。その考察からイスラームに対する壁がどんどん薄くなる。2016/06/12

森田裕之

3
イスラム教とコーランについて知りたくて読んだが、耳慣れない人名が次々に出てきて、またそもそもの基礎知識が不足していることもあり、自分には非常に理解しにくかった。他の本を読んでもっと勉強してからまた読み直したい。2016/05/01

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