出版社内容情報
ある日突然、原因不明の難病を発症した大学院生女子が、9か月間の凄絶な入院生活を経て、病院を飛び出した!傑作エンタメ闘病記第2弾。
内容説明
原因不明の難病を発症した大学院生女子が、9か月間の入院生活を経て、病院を飛び出した!ヘルパーさんやSNSを頼りに、複雑怪奇な社会保障制度と格闘する日々。そこへ起こった東日本大震災。「難」の当事者としての日常をやわらかな筆致で綴る、傑作エンタメ闘病記。
目次
シャバは、未知なる新世界
門の中
シャバの初夜
在宅の夏、試練の夏
2010年、うちゅうじんとの遭遇
腕、流れる
「福祉」は引き算の美学!
つぶやけば、人にあたる?
先生には、ヒ・ミ・ツ
はじめての、年越し
書かなきゃ、書かなきゃ、書かなくちゃ
ゆ・れ・る
お役に、立ちたい
シャバが、好きだよ
著者等紹介
大野更紗[オオノサラサ]
1984年、福島県生まれ。作家。上智大学外国語学部フランス語学科卒業。ビルマ(ミャンマー)難民支援や民主化運動に関心を抱き大学院に進学した2008年、自己免疫疾患系の難病を発症。その体験を綴ったデビュー作『困ってるヒト』(ポプラ社)がベストセラーになる。2012年、第5回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞。2015年より明治学院大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
104
難病体験を書いた「困ってる人」を読んだ時、ケースワーク失敗事例だと思った。なんとか福島で家族の支援を受けるべきだと思った。福島の実家周辺は医療機関も満足にない地域。都内で過酷な独居を始めた更紗さん。そして、3月11日が来る。歩行すら不自由な身体で「私にできることはないか」考え行動する更紗さん。福島の親族はバラバラに。電動車椅子を手に入れた更紗さんは、生涯をかけるつもりだったミャンマー研究を涙ながらに諦め、明治大学大学院に進学。当事者として障害者福祉の研究に身を投じる。涙無しでは読めんやないか。2020/05/26
優希
88
シリアスな現実をユーモアたっぷりに描いていました。入院生活を飛び出し、日常生活へと足を踏み出します。SNSやヘルパーさんを頼りにしながらの日々だし、簡単な外出すら難しいのに毎日をポジティブに過ごしているのが凄いと思いました。自分のことで精一杯な「難病当事者」ながら一人暮らしをして、東日本大震災を乗り切る強さ。毎日がハードなのに楽しむかのように日常を送る姿を見ていると、自分も前に進めそうな気がします。2016/05/03
菜穂子
59
難病と診断され9ヶ月間の入院生活を送った前作から続く、退院一人暮らしへ。部屋に入る為ドアを開けることも死に物狂いで、まして1人での買い物はほぼ無理。そんな状態での闘病生活は、真っ暗な海で藁を掴む思いで進む。生きる希望を何に見い出せばいいのか!医療や福祉の限界や、福祉制度の利用も遅々として進まない歯がゆさも。SNSで知り合ってのピンポイント援助や、震災時のツイッターで緊迫した適切な発信、知らないもの同士でも手を伸ばしてみれば誰かに届く驚き。体験した人の刹那る思いが詰まった本書は生きる勇気が貰える1冊だ。2019/08/11
Akihiro Nishio
24
出張前に難病本を終わらせる。前巻で退院した筆者が、日々生きながらえていく様子を語ったエッセイ。後半には、難病者、そして福島出身者としての311体験も描かれる。筆者が社会との関りを取り戻すにしたがって、彼氏との関係が悪化。ついに破局へ。どうして男は、女が社会で活躍することを喜べず、ひがんでしまうのか。男として申し訳ない気持ちになった。2017/03/20
みなみ
17
19/12。初読み作者。難病を抱えつつ退院して一人暮らし、震災を経て自らの生き方を決めるまでの記録。読みやすく面白かった、自称小娘なのは抵抗あるが…作者は社交的で、人を繋ぐ事活かす事が上手!SNSや著述の能力、根性も凄い。自分が同じ立場だったらどういう風に生きてくか考えた。震災で自身だけでなく日本全体に理不尽がふりかかって人を支援したくなった話、「絶望怪獣の誘惑の声が今日も聞こえるが、全力ダッシュで逃走したい」、束縛彼氏への別れのメールも印象的。皆が、自身が、生きのびる為のシステム作りにエール!2020/03/15