いしぶみ(碑)―広島二中一年生全滅の記録 (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 183p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591146040
  • NDC分類 K369
  • Cコード C0095

目次

その日の朝
河本くんの日記から
本川土手の集合
爆発の瞬間
川の中で
脱出から再会へ
郊外へ
その夜
お寺の救護所で
寄宿舎から平良村へ
寝られぬ両親
あくる朝
避難する途中で
ゆくえのわからない生徒たち
そして全滅した

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

58
広島の街に、逃げ場所を確保するための作業に集結していた広島二中の生徒・教師が整列していた時に原爆が投下されました。4人の教師と321人の生徒全員が助かりませんでした。生徒の日記に記されていた(身長145センチ、体重37キロ、胸囲69センチ)に唖然。なんと小さな12歳の男の子。こういった体格の子供たちが、被爆後親に会いたい一心で自宅に戻ろうと頑張った。親は、なんとかして子供を見つけたいと必死に探し回る。親子対面が出来た人、最後まで行方が分からなかった人。仲間の仇を討つと言いながら亡くなった子。誰もが辛い。2016/11/03

ベーグルグル (感想、本登録のみ)

52
空襲に備えて建物解体作業のために、原爆爆心地から500メートルほどの場所に動員された広島二中一年生321名と、先生4名の最期の記録。ほとんどが即死か翌日までに死亡、最長でも8月11日までに全員が亡くなっている。子供達の写真付きで載っている。中1だが栄養状態がわるく体格は小5ぐらいだったと。痛かっただろう、怖かっただろう。苦しみながら亡くなっていった子供達を思うと心が痛む。2度と同じ悲劇を起こしてはいけない。子供の今年の読書感想文の本。2022/08/14

James Hayashi

35
70年作であるが15年の新装版。1年生が動員に出ていた場所は爆心地から500m余り。地面に伏せるもの、川へ飛び込むもの。あの爆風を浴びたのであろう。親許まで帰り着いた生徒もいるが手当ての甲斐なく亡くなった子もいる。他地域から疎開してきたばかりの子もいる。残された親たちが記録としてとどめた書。なぜ無実の子供たちが死ななければならなかったのか?誰が責任を負うのか?321人中、半分ほどの行方が知れないが、4人の教職員含め全滅であるという。広島市公園にある広島二中の慰霊碑の一字を取りタイトルとしている。続く→2019/01/09

り こ む ん

35
夏休みになって、同じ年代の子供たちが、キャッキャッと楽しそうにキラキラした笑顔で、目の前を通りすぎる。この時代を経て繋がっている命。ここにも、あそこにも繋がっている。亡くなった多くの命の延長に私たちがいることを忘れてはならない。いつまでも、キラキラした笑顔の子供たちがいる時を過ごせるように。私たちは、語り繋げなければならないし、知らなければならない。子供が最期の時に軍歌を歌い、やっつける。と、言葉をつぐむ事のない世界を願う。2018/08/04

シュシュ

34
まだ12~13歳の少年たち。当時は栄養も悪く、今の5年生くらいの体格だったらしい。その体で、火傷しながら、長い道のりを歩いた子もいた。いっしょにいた友だちが次々と亡くなっていく中で夜を明かした子もいた。どんなに怖かっただろう。家にお見舞いにきた友だちに「またいっしょに水浴びにいこう」と言って、その後しばらくして亡くなった子もいた。我が子を捜す親の気持ちが本当にいたたまれない。捜しても捜しても自分の子どもが見つからない…。睫毛を濡らしながら読んだ。どんな理由があっても核兵器を持ってはいけないと思う。2016/08/06

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