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ゆめみの駅 遺失物係

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591142363
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

内容説明

あたしが失くしたのは、おはなしでした。ゆめみの駅の遺失物係には、失くした「おはなし」が届けられる。探している物語は、ここにあるのかもしれない。

著者等紹介

安東みきえ[アンドウミキエ]
1953年、山梨県生まれ。「ふゆのひだまり」で第11回小さな童話大賞(毎日新聞社主催)大賞を、「いただきます」で同選者賞今江祥智賞を、『天のシーソー』(理論社/ポプラ文庫ピュアフル)で第11回椋鳩十児童文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

94
なくした物語が届けられる「ゆめみの駅遺失物係」。〈あたし〉がなくしたのはどんなお話だったんだろう?窓口のお兄さんが聞かせてくれるお話がどれも素敵だ。『バク』の子どもの素直さ、『幸せの蝶』の美しさに思わず涙が出た。〈あたし〉はお話を紡ぐ人になるのかな。なくしたものをずっと探しながら。2016/02/19

おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…

84
81/100点 お話しの落し物が届くゆめみの駅の遺失物係が語る7つの話しは、いつもの安東さんらしく、ホノボノと暖かく時にはホロっとさせられる中にも、少しピリッと風刺が効いた素敵なお話したちでした。中でも最後の人魚とてんとう虫のお話しが一番面白かったです。ただ、その話を繋ぐ肝心の本体の物語部分の設定がイマイチ掴めなかったことと、主人公の中学生の女の子の心情にもあまり共感出来なく、もうひとつ物語に入り込めなかった点が少し残念でした。2017/08/24

chimako

74
「あたしは物語を失くしてなんかいないのかもしれません。失くしたのではなくて、まだ造れずにいたのかもしれません。」……学校にも街にも馴染めずにいた女の子が失くしたものを探すお話。おばあさんに「いしつぶつがかりに行ってみるといいですよ」と教えられ、導かれるようにたどり着いたのは磨り硝子のはまるあたたかい場所。女の子は自分の失くしたお話を探しながら、遺失物係が話してくれる色んな話で目覚めていく。そして、気づくのです。物語の中の物語はちょっと不思議で掴みどころがなくてそれでも腑に落ちる。安東さんらしいお話。2015/04/28

ひめありす@灯れ松明の火

62
すっきりした様な、不安な様な、後ろを振り向きたい様な、スキップして歩き出したくなる様な、そんな不思議な読後感でした。そうか、このおはなしには名前が登場しないんだ。落とされたおはなしの中にだけ名前が存在するから。だからもしかしたらあたしのおはなしかもしれなくて、私のおはなしかもしれなくて、電車で隣り合ったあの人のおはなしかもしれなくて、もしかしたら次の駅はゆめみのかもしれなくて。遺失物係さんは、もしかしてあなたかもしれなくて。何だかふわっと、浅い夢にくるまれている様な心地です。頭の打ち所が悪かったのかしら?2015/02/15

ぶんこ

61
海辺の町から転校してきた少女が、通学列車で乗り合わせたお婆さんに教えられて遺失物係を訪れます。そこは物語が届けられるところでした。 月曜から日曜までの7日間通い、係の人からお話を聞いて、自分が無くしたお話を見つけようとします。7つの短いお話が、優しく切なくて心にしみ込みました。 特に好きだったのが「幸福の蝶」と「青い人魚とてんとう虫」。ルリシジミという蝶とクレロデンドルムという花を調べてみました。本当に似てました。 蝶と花、青い人魚とてんとう虫を読んでいる間、美しい幻想的な情景が浮かんできました。 2015/04/11

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