内容説明
右肩上がりの経済のなかで身につけた上り坂を生きる思想はもう古い。日本もゆるやかな下り坂に差し掛かっていると考えた方がいい。人生そのものも下り坂の連続だ。グローバリズムと金融資本主義に翻弄されるな。ニヒリズムの空気に負けるな。下りながら上るちょっとしたコツを覚えればあなたの人生も国のあり方も大きく変わる。岐路に立つ我々が今こそ目指すべき「新しい人間」とは何か?
目次
第1章 楽観力―下り坂を上り坂に変える魔法
第2章 回転力―お金とあったかさを回し続けよう
第3章 潜在力―自分のなかに隠れている力に気がつけ
第4章 見透す力―不確実な世界のなかで、どう生きるか
第5章 悲しむ力―長期戦のなかで虚無的に、刹那的に、なるな
第6章 突破する力―「不可能」のなかで「可能」を見つける
著者等紹介
鎌田實[カマタミノル]
1948年東京都生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。1974年に長野県の諏訪中央病院に赴任。1988年に同病院院長に就任。2005年より同病院名誉院長。一貫して住民と共につくる医療を実践。チェルノブイリ、イラクの救援活動を長年続けている。2006年、読売国際協力賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
44
人間が生きるためには3つのつながりが大切、人と人、人と自然、体と心、 そしてつながるためには楽観力が大切という作者の言葉には共感できる。2016/02/07
愛 飢男
20
私と同い年ということで心情的には応援したいのですが••• 気持ちの持ち方次第で人生が変わる。沢山あるその手のhow-to本と比較して特別目新しい内容でもない。 相方が買った本だからよけい反発心が生じたのかな?(^^) 興味がないhow-to本は苦手。2015/08/17
アオイトリ
19
がんばらない、から久しぶりの鎌田先生。ご自身が体調を崩されても蘇り、溢れる熱い想いに突き動かされるように生きてらっしゃる行動のひと。貧しさや逆境を突破してきた反骨精神は変わりません。楽観力って幸せになるためのジョーカーみたいなもの。すべてをひっくり返せる。幸せの要因になるものは一個も持ってないはずなのに、それでも幸せだと言える楽観力はすごい、悲観していてもいい未来はやってこない。楽観力があれば、どんな下りの人生のなかでも上りを生きられるのだ。その強い意志はアランを彷彿とさせます。2022/08/12
おせきはん
11
逆境の中でも前向きに生きてきた東日本大震災の被災者や諏訪中央病院の入院患者の方々を通じて、楽観力、思いやりの心を回転させることなどの大切さを説いています。人と人とのつながりの中から人が輝きを取り戻していく様子から、人の強さと優しさが見えてきました。2017/06/04
犬養三千代
9
ずいぶん前の本だが真になる主張は古びない。不可能の時に可能を見つけろ、まさに生きていく上での指針となる。そして絆。福島原発の被害者に寄り添った文章は素晴らしい。忘れてはならない。2022/10/04