出版社内容情報
なんにでもかげがあるって、ふしぎ。ぼくにも、ありんこにも、ビルにも、雲にだってかげがあるんだ! 幼い日の発見と感動を描く。
内容説明
なんにでもかげがあるって、しってる?ぼくにも、ありんこにも、ビルにも、そして…!?幼い日の発見と感動を描く絵本です。
著者等紹介
武田美穂[タケダミホ]
1959年、東京都に生まれる。絵本に『となりのせきのますだくん』(絵本にっぽん賞/講談社出版文化賞・絵本賞など受賞)にはじまる「ますだくん」シリーズ、『ふしぎのおうちはドキドキなのだ』(絵本にっぽん賞)『すみっこのおばけ』(日本絵本賞読者賞/けんぶち絵本の里大賞)『おかあさん、げんきですか。』(後藤竜二・作/日本絵本賞大賞&読者賞)など、多数の作品がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
45
小さいころに、指の影で犬を作って遊んだことを、覚えていますか? 犬のバウくんと外へ出て、いろんな影をみつけていく楽しさ。この絵本のすごいところは、いろんな構図で見せてくれること。パースも使っているし、クライマックスになると、とても雄大。指先から始まるお話が、こんな絵になっていくんだから、すごいよね。もちろんそこは、思ってもみなかった構図。セリフが吹き出しに入っていて、本当に声が聞こえるみたいな感じがする。ラストの絵の安定感で本当に安心できた。そしてそこには、わかっただけで2つも伏線の回収がある。お見事~。2022/01/14
りーぶる
16
かげ遊びを時々するので、借りてみました。漫画のような絵の枠組みが娘には新鮮だったようで、楽しそうでした。(3歳1か月)2019/08/11
ごんたろう
11
男の子は、手で犬の形を作って影にする。ペットのバウちゃんがそれを興味深く見つめる。障子や座布団にも影、怒りん坊の母の影、石や虫にも影が出来る。歩く人の影、自転車の走る影、鳥の影。どれもみな同じ影だ。巨大なマンションの影、町全体に広がる大きな雲の影、ふだんは気付かないが、一つの雲で一つの影が出来ている。それはゆったりと移動する。私たちは知らず知らずのうちに、その中に「いる」のだ。実態と影という対比は、あらゆる事象に共通する。影という共通点から世界をとらえたような気分だ。最後に、影を通して母の優しさが見える。2015/02/24
びすけっと
9
2007年3月刊。おおおー、雲の影がダイナミック! 「おこりんぼのおかあさんがベランダでおふとんをほしているかげ」からそっと離れたのに、「おむかえのかげ」が優しく優しく迎えてくれました。あれ?バウちゃん、どこで見たんだっけ?2014/05/13
epitaph3
4
包み込む影のように、世界が優しさに包まれていたら、どんなに生きやすいのだろうって思うんだ。2015/09/27