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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591135488
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『タイニー・タイニー・ハッピー』でブレイクした飛鳥井千砂、3年ぶりの単行本! 新しい家族小説といえる傑作長編!

『タイニー・タイニー・ハッピー』で大ブレイクを果たした飛鳥井千砂、3年ぶりの単行本! ある家族が抱える各々の秘密が曝されたとき、人間の本性が浮き上がってくる。家族小説の新たな方向を指し示す傑作長編!

三十一歳の桃子は実家暮らしで未婚。自分の中で培ってきた“ルール”を厳格に守り、家族や勤めている会社の人間にも一切スキを見せることなく暮らしている。ある日、桃子の携帯に弟の健太から2年ぶりに連絡が入る。子供の頃から迷惑をかけられっぱなしで、「一家の癌」だと思っている弟からの連絡は意外な内容だった……。

累計部数20万部を超す大ベストセラーとなっている『タイニー・タイニー・ハッピー』で一躍人気作家の一人となった飛鳥井千砂さんの、3年ぶりとなる単行本の新刊は、これまでの作風とは一線を画した、人の本質へ果敢に踏み込んでいく、まさに新境地といえる物語。

1 弟、帰る     
2 弟の恋人    
3 母の不審    
4 母、貢ぐ    
5 父の不在    
6 父、笑う    
7 私の家族   
8 私の名前

内容説明

31歳の桃子は実家暮らしで未婚。自分の中で培ってきた“ルール”を厳格に守り、家族や勤めている会社の人間にも一切スキを見せることなく暮らしている。ある日、桃子の携帯に弟の健太から2年ぶりに連絡が入る。子供の頃から迷惑をかけられっぱなしで、「一家の癌」だと思っている弟からの連絡は意外な内容だった…。ベストセラー『タイニー・タイニー・ハッピー』の著者が功妙に描きだす、ありふれた家族の真実のカタチ。

著者等紹介

飛鳥井千砂[アスカイチサ]
1979年生まれ。愛知県出身。2005年「はるがいったら」で第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

112
「こうであらねばならない」という潔癖さは、自分が「こうありたい」のではなく、他者から「どう見られているか」ということの方に重きが置かれているものだ。意識的にしろ、無意識的にしろ、人は自分を演じ、それが本来の自分だと思い込んでいるところがあると思う。主人公の桃子(とうこ)が見ていた、理想的な両親、洗練された不倫相手、そして完璧な自分。それらが全部、ただの上っ面でしかなかったという現実が見えた時の、桃子と周りとの噛み合わなさが何だか滑稽で。「理想」という実体の無いものなんか、捨てちゃっても死なないから大丈夫。2014/05/01

タックン

94
飛鳥井さんのこれまで読んだのと全然違ったイメージの作品だったな。自分は不倫してるのに他人を自分の価値基準でしか評価できない桃子の痛さばかりが目についた話だったな。ただ日本の小中教育は真面目・ルール遵守を推奨してるので桃子のような人を生み出しやすいって考えちゃったな・・・それが飛鳥井さんの狙いか?家族がついに桃子に向けて本音を言い出したシーンが辛かった。始めはだらしないイメージの雅美の最後の頃の桃子に向けたアドバイスは好感持てるな。桃子の今後が気になったので最後が途中で終わった感じがあって残念。2013/10/08

なゆ

93
6年ぶりに帰って来た弟の健太がギョッとする彼女を連れて来てから、今まで平和だった家族に波風が。ああそうか、そういうことか。主人公である桃子のことがイマイチ好きになれなくて、なーんか読んでて楽しくなかったのだけど、不思議とだんだんのめり込んできて「どうなる桃子!」と後半一気読みに。健太の一言にアレ?っとなり、だんだんこの家族を見つめる目線の角度が変わっていくのがわかってくる。自分が完璧だと信じて疑わないって、イタいな。リアルな佐野さんも哀しい。ラスト、新しい扉を開いて…というよりは、アブナイんじゃないの~?2014/03/11

taiko

92
人の性格はそれぞれ。真面目な人がいたり、いい加減な人がいたり。 人の価値観ももちろんそれぞれなので、私はあまり桃子を否定は出来ませんでした。初対面の時の雅美はやっぱり嫌だったし、母親が息子ほどのダンサーに援助してるなんて、許せないと思うし。ただ、その価値観を押し付けてはいけないのだと思います。雅美が言っていたように、あなたはそれが好きなのねって笑って聞いてあげればいいのでしょうね。難しいけれど。雅美がいいですね、当初には考えられなかったくらい(笑)雅美と家族になることで、桃子が変われたらいいなと思います。2015/11/24

ゆみねこ

71
しっかり者のお姉さん、まさに長女体質の「桃子」。出来の悪い弟とその突拍子もない彼女、なにやら遊んでばかりの母と、家族に黙って転職していた父、周りの人たちを許せないと憤る彼女は7年もの間不倫関係を…。自分もどちらかというと桃子に近い考え方の人間なので、ここまで偏ってしまうと怖いなあと思って読了。桃子さん、そう簡単に生き方を変えられるのかしら?2014/06/12

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