出版社内容情報
『真夜中のパン屋さん』の著者による、“他人以上、家族未満”の絆を描く物語。坊っちゃん文学賞大賞を受賞したデビュー作「ゆくとし
内容説明
血の繋がりのない義母と、奇妙な共同生活をはじめた私と姉は、同じ食卓を囲むうちに、少しずつ新しい関係を築いていく…。(「空ちゃんの幸せな食卓」より)。デビュー作「ゆくとしくるとし」(坊っちゃん文学賞大賞受賞)を収録。
著者等紹介
大沼紀子[オオヌマノリコ]
1975年、岐阜県生まれ。脚本家として活躍。2005年に「ゆくとしくるとし」で第9回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
113
大沼さんのデビュー作品「ゆくとし くるとし」(坊っちゃん文学賞大賞受賞)を収録した3つの短編集。「真夜中のパン屋さん」のように複雑な家庭で育ち、普通に生きていくのは難しい人達が、もがきながらも幸せを探して見つける話にほっこりと暖かさを感じさせてくれる。2020/07/09
yanae
91
短編集。3作品全部いい。当たりの1冊。どれも心が温まるお話。家族の愛を感じました。表題作の「空ちゃん~」は、新しいお母さんが魅力的。ソラマメ、師匠、あだ名の理由が素敵♡受賞作「ゆくとしくるとし」は、おかまのミカちゃんもお母さんも愛にあふれてた。「僕らのパレード」は、よんちゃんの真相はびっくりしたけど、前を向けてよかった。最初は嫌いだったあの先生も、素敵な印象に(笑)心の森の動物ってとても素敵な考え方だと思う。自分の子供にもそんな風に話ができたらいいな。とても素敵な1冊でした。どの話も大好き♡2018/07/04
ゆみねこ
70
大沼さんのデビュー作「ゆくとしくるとし」を含む3つの短編。血のつながりのない家族の物語。真夜中のパン屋さんの原点、確かに!どれもみな良いお話でした。2016/11/05
七色一味
70
読破。「空ちゃんの幸せな食卓」以外は、単行本『ゆくとし くるとし』で既読の作品だった(ちょっとショック(´・ω・`)ショボーン)。複雑な環境の家族の心の交流? タイトルのわりに、ちょっと内容が胃にズシッと持たれた感じ。読後感は悪くはないんだけどね(笑)2014/09/18
Yuna Ioki☆
57
928-131-10 大沼紀子作品初読み。他人だからこそ一生懸命に家族になろうと努力する。だからわかりあえた時には血のつながった家族より深い絆で結ばれるものかもしれない。「ゆくとしくるとし」が良かった。真夜パンシリーズ書いてる人なんですね。2015/04/12