出版社内容情報
障害を持つ家族を襲った悲劇。妻と息子を殺した夫は、法廷で言い放った。「私には生きる価値はない。死刑にしてください。」
「愛しているから、殺しました」
妻と息子を殺した夫は、法廷で言い放った。「私には生きる価値はない。死刑にしてください。」
難病の子供を抱える普通の家族に起こった悲劇! 無条件で愛情を注ぐ母親と子供への愛情に限界を抱いている父親との間の溝は深まるばかり。形は家族の体をしていても、中身はボロボロ。すでに崩壊状態。そして、無理心中を提案する母親、それを受け入れる父親。父親はもう限界を理由に、無理心中を実行する。しかし、自分は死に切れず逮捕される。が、承諾殺人で10年の刑。納得のいかない父親は弁護士に死刑にしてほしいと控訴を要求。
父親に生きる資格はあるのか? 地域社会、福祉の問題点を追及した書き下ろし社会派小説! 実際に起こった事件をもとに江上剛が渾身の筆致で小説化!
誰もが死ぬとわかっている人生で、人はなぜもがき苦しみながら生きるのか。
1章 事件
2章 弁護士
3章 被告人
4章 希望なき子
5章 ノーマライゼーション
6章 殺すことは愛情か
7章 生まれるべきではない子がいるのか
8章 裁判
9章 論告求刑
10章 審判
内容説明
愛しているから、殺しました。障害を持つ家族を襲った悲劇。
著者等紹介
江上剛[エガミゴウ]
1954年1月7日生まれ。兵庫県出身。77年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。97年第一勧銀総会屋事件に遭遇し、広報部次長として混乱収拾に尽力。2003年3月に退行する。2002年に『非情銀行』(新潮社)で小説家デビューをし、銀行を退行後は作家として本格的に活動。多くの企業・経済人を取材して、取材内容をまとめたノンフィクションも評価が高く、これまでの経験を基に書かれたビジネス書も多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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