喪失

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591131794
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

34歳の女性誌編集者・文乃。人生の暗闇にいた彼女を変えたのは画家との出会いだった。第1回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作!

内容説明

邂逅と別離。そのあるまじき痛み―。鎌倉のアトリエでただ一人、ひっそりと芸術と向き合う暁子。東京の出版社で、雑誌編集者として働く文乃。互いの孤独を分かち合うようにして二人が運命的に出会った時、知られざる過去と未来への可能性が拓けていく。限りない絶望の先にみつけた再生。罪深き男女が織りなす感涙の物語。孤独にあえぐ現代人の深淵に迫る傑作。第1回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。

著者等紹介

水田静子[ミズタシズコ]
1955年、静岡県生まれ。出版社勤務を経てフリーランス・ライターとなる。主に女性誌にて記事を執筆、これまで各界の著名人を多数インタビュー取材してきた。テーマは多岐にわたるが、主に半生を追ったものが多い。取材をもとに多数の単行本の構成、執筆も手がける。『喪失』で第1回ポプラ社小説新人賞特別賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リッツ

28
孤高の老女性画家と心に傷を抱えて生きる編集者、二人の交流と過去と…。図書館で何となく手に取り最初の数ページの情景と謎を含んだ会話に心ひかれた。ただ読み終わってみると長くはない作品に盛り込まれた主人公の恋人達や家族のウエイトが大きく、又彼女達を苦しめた女達の厚かましさが濃く、それだけの理由があったという説明にはなっているが喪失感よりも腹立たしさが残り、全体として上手くこなれてない様に感じてしまった。多分作者の中ではもっと生きていた二人の時間をこちらにも見せてくれれば、物語は美しく昇華したのではないかと思う。2017/02/19

ブルームーン

28
初読み作家さん。女性画家と女性編集者のそれぞれの生い立ちが、うまい構成で描かれていて読みやすかった。文乃の人生が辛い出来事ばかりでやるせなくなる。2015/05/31

むつこ

13
遅咲きの作家さんですがオススメ、題名と表紙のイメージがぴったり一致。謎の多い70歳の女性画家の暁子の花器に惹かれた編集者・文乃、取材も兼ねた交流が始まる。両親の離婚から自身の結婚に意味を持てずふられ続ける33歳の姿に暁子は口数少なく見守る理解者だったラスト、喪失の後に現れる感情が胸に響いてきた。2014/08/26

とし

9
静かな、そして深く透明(矛盾してますかね)な青の印象。 編集者の文乃、画家で陶芸家の暁子。文乃を軸に物語は流れ、後半は暁子のの人生を。大事な人たちとの別れは、自分の生き方を変えてしまうもの。「ただ黙々と生きればいい、それだけでいい」が徒労に感じないように、物語は導いてくれたように思いました。 デビュー作ということなので、2作位後の作品は、もっといいだろうなと。これから素敵に物語を紡ぎだせる方だと期待して。2013/02/13

Madoka.@書店員復帰を目指し中!

7
『喪失』というタイトルがぴったりな作品。静寂・孤独・喪失感など、いろいろな感情が読んでいて一気に押し寄せてくる。新人の作品とは思えないほどの良質。主人公 文乃の性格がすごく共感できる。2013/04/24

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