出版社内容情報
今度は永遠の命を授ける妖怪「アマビエ」争奪戦!? 『この時代小説がすごい! 文庫書き下ろし版2012』第二位の大人気シリーズ
内容説明
「一年前のお約束の品を受け取りに参ります」―強面の古道具屋の主・喜蔵の元に、奇妙な手紙が舞い込んだ。喜蔵の脳裏に、不思議な老女と交わした約束が蘇る。そんな折「縄張りの視察だ」とうそぶく小春が再びあちらの世からやって来た。どうやら永遠の命を授けるという「アマビエ」なる妖怪に関わる事件が起きているようなのだが…。『この時代小説がすごい!文庫書き下ろし版2012』(宝島社)第二位に選ばれた明治人情妖怪譚シリーズ第四弾。
著者等紹介
小松エメル[コマツエメル]
1984年東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。2008年、あさのあつこ、後藤竜二両選考委員の高評価を得て、ジャイブ小説大賞初の「大賞」を受賞した「一鬼夜行」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おくちゃん🌹柳緑花紅
54
今回もクスリと笑ってホロリと涙。みんな(人も妖怪も)人一倍優しくて、人一倍寂しがり屋。みーんなそうだね☆小春の挨拶「そんじゃぁ~またなっ!」次の「鬼の祝言」で、また会おうね~♪2014/04/07
ゆかーん
48
シリーズ4巻目。今回は「永遠の命」を巡って小春ちゃんたちが奮闘します。喜蔵のもとに現れた謎の老婆の正体と、小春ちゃんの追いかけるアマビエ…。事件は並行して進んでいるかのように思われましたが、実は二つの事件は一組のカップルの運命を左右する切ない恋物語に繋がっていました。好きなのに一緒になれない想いが、いつの間にか「永遠の命」を欲する欲望へと変化してゆく様子が悲しいです。千代乃の恋と裏切りが四郎の心をかき乱し、四郎の仲間の勘介と多聞にまで影響を与えてしまう…。誰を恨むこともできないラストが切なく心揺らぎます。2015/12/08
チョコ大福
45
【図書館】喜蔵も小春も成長している。周りを見渡せば、きちんと見れば、自分もよく見えてくる。ラストシーン読んでそんな事を思った。多聞は寂しいんだな。多聞の話はいずれ読みたい。2014/06/21
はにこ
41
冒頭の二人の恋物語の続きが書かれるのが大分後半だったので、一瞬誰だっけ?ってなった。切ない恋物語の続きがハッピーエンドだと良いね。次は命を狙われる小春が描かれるのだろうか。喜蔵やみんなが小春を中心に結束していっているところが良かった。2020/10/28
玲@灯れ松明の火
28
イライラするほど頑なだった喜蔵さんが五巻目にして、段々と素直になってきました(笑)そしてやっぱり最強は妹の深雪が最強なんじゃと思う今日このごろ。近所の方の目安箱にちょっと笑わされ、最後の連判状にホロッとさせられました。前作よりも今回の作品の方が好きでした。2013/05/03