出版社内容情報
山手線の電車内だけに現れる名探偵――山手線探偵。日常の謎から殺人事件まで、どんな事件でも解決します! ほんわか下町人情満載の
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
170
軽い日常系かと思ったら予想外に本格。殺人事件にからんで、ちりばめた伏線を、最後にしっかり回収している。後半いろいろな点で全部つながっていることがはっきりしてくるのに、全体像がつかめそうでつかめないのが、読者にとって心にくい。机上の論理だけでなく、社会問題にも一歩ふみこんで、リアルさを保証している。さて小5のシホちゃんの活躍がすごい。この子タダモノではないぞ。2017/08/18
再び読書
131
期待していなかったが、予想を裏切る面白さでした。まあ、リアリティーは限りなく低いが、事務所の無い山手線探偵と言う発想が面白い。また、痴漢に陥し入れ事件から、最後は全犯罪が解決に向かう。最近子供がお受験だったので、他人事には思われないが、殺人まで?と言う疑問は拭いきれない。馬鹿でも良いので、親より長生きして欲しいと思う今日この頃です。2016/01/25
ちはや@灯れ松明の火
130
都心を回る環状線に出没する移動式事件相談所、人呼んで山手線探偵、出会えたあなたは超ラッキー。満員車内の痴漢騒動、名探偵が乗り合わせていたのが運の尽き。オフィスレス探偵+自作自演広報助手+自費出版作家、人を見た目と肩書きで判断するのは止めましょう。地域密着ストーカー、ヤバいバイト仲間連続変死、ライバル成績急上昇の秘訣究明、美少女チワワの数奇な運命、小学生の人身事故。事件は続くよどこまでも、さて一連の謎の起点は何駅でしょう。お悩みに終点を迎えたい方は前から五両目の三人組をお探し下さい。山手線で会いましょう。 2013/06/02
ダイ@2019.11.2~一時休止
106
前から気になっていた七尾さんを初読み。ポプラ文庫だしサブタイトルから軽めの日常の謎系と思いきや結構重めの事件・・・。2019/06/17
ひめありす@灯れ松明の火
95
『ドS刑事』から入って二冊目の七尾さん。根津で、作中に出てくるような古めかしくて可愛らしい時計屋さんを見かけて「シホちゃんのおじいちゃんちだ-!!」と面白かったのを覚えています。山の手グリーン(ちょっと読メグリーンと似ている)を上手にあしらった白黒メインの装丁も可愛いですよね。ちょこちょこ出てくる山手線小ネタが楽しくて、前作より楽しんで読めました。ただ循環する悪意、というのはずっと続いていて書きたいテーマなのかな、と。一見終点のない山手線にちゃんと終点があるのと同じように、悪意にも終わりがあったらよいのに2012/12/09