ポプラ文庫
ばら色タイムカプセル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 382p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784591129142
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

13歳の家出少女・奏が流れ着いたのは女性専用の老人ホームだった。しかし「庭のばら園には死体が埋まっている」という噂が思わぬ事

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 『真夜中のパン屋さん』で大人気の著者が描く
  ヘヴィな問題を愛とやさしさで包んだ物語

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      ★特別収録★短編小説
      「ボーイズ オン ザ ライン」
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“ある思い”を抱える13歳の家出少女・奏が、崖から飛び込んだ
末に流れ着いたのは、女性専用の老人ホームだった。
一筋縄ではいかぬ老女たちと過ごした時間は老いること、死ぬこと、
そして「生きること」を教えてくれる。
しかし「庭のばら園には死体が埋まっている」という噂が思わぬ事件
を引き起こし……。

・あの人の肩車
・私のタイムカプセル
・三人娘の折手紙
・長子さんの食卓
・登紀子さんのお葬式
・遥さんの薔薇
・ばら色タイムカプセル

――★短編小説★――
ボーイズ オン ザ ライン

内容説明

“ある思い”を抱える13歳の家出少女・奏が流れ着いたのは女性専用の老人ホームだった。一筋縄ではいかぬ老女たちと過ごした時間は老いること、死ぬこと、そして「生きること」を教えてくれる。しかし「庭のばら園には死体が埋まっている」という噂が思わぬ事件を引き起こし…。特別収録・短編小説『ボーイズオンザライン』。

著者等紹介

大沼紀子[オオヌマノリコ]
1975年、岐阜県生まれ。’05年に『ゆくとしくるとし』で第9回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、デビュー。’11年に刊行した『真夜中のパン屋さん午前0時のレシピ』で注目を集める新鋭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

69
設定はともかく、言葉がバシンバシン…心に響いてくるのですよ。気持ちがゾクゾクするほど。自分が今まで体験したことのない世界に入り込んでしまったとき、それをすんなり受け止められるか否か。一筋縄ではいかない老人ばかりの中。でも、老人なんて甘くみちゃいけない。年の数だけ明日という日を過ごしてきたのだから。今日があっても明日はないかもしれない。毎日を生ききる大切さを見せてもらった気がする。おまけの「ボーイズ オン ザ ライン」子供はタイムカプセルみたいって、わかるなぁ。いい感じの親子だな。2014/12/10

みっこ

58
老人ホームの入居者たちが個性豊かで可愛らしく、前半はほのぼのと読みました。さすが、人生経験豊かなお姉さま方。小さいことに動じない感じが素敵!なので後半突然ストーリーが暗転し、重くなっていくことにびっくり。スピード感も増すので、その落差に適応できないまま話が終わってしまいました。。最後は明るく、読後感良く終わって良かったです。でも個人的にはほのぼのモードのまま、ハートウォーミングなお話として読みたかったな。2017/02/01

ユメ

43
『まよパン』だけでなく他の作品も、読めば読むほど大沼紀子さんのことをますます好きになり、そういう作家さんと出会えたことを幸せに思う。家族関係に悩んで家出をした13歳の森山奏は、老人ホーム「ラヴィアンローズ」に身を寄せることになる。ここの入居者たちが、皆素敵な女性なのだ。さり気ない茶目っ気のある台詞に、人生の含蓄がきらっと光っている。大人になるのはゆっくりでいい、友情は年寄りの道楽。プロの乙女たちの言葉は、奏と私の心をふわりと軽くしてくれた。そうか、そんなに生き急がなくても、人生は最後の最後まで楽しめる。2018/02/16

優希

41
テーマは重いのですが、読みやすさがあります。家出少女・奏が辿り着いた女性専用老人ホームでの話ですが、前向きになる元気をくれました。一筋縄ではいかない老人たちと時を共にしながら奏が教えられることは多かったと思います。死ぬことと生きることの意味を考えさせられます。生きていれば色々なことに関わっていけるし、学ぶことも多いことが改めて身に沁みました。自然に生きることの大切さを吸収する感じですね。登場人物が皆チャーミングで、ラビアンローズで過ごすおばあちゃんみたいになるのもいいなと思いました。2014/09/28

エンリケ

37
家出少女が住み込みで働き出した老人ホームが舞台。彼女と癖の有る老人達との交流がユーモラスに描かれ、このまま温かいお話に終始するのかと思った。だが後半、お話はミステリーの様相を帯び、ホームの存在理由や登場人物達の心の闇に焦点が当てられる。作風が長閑なだけにその不穏さが際立ち、話にぐいぐい惹き付けられる。長い物語だが退屈する事は無かった。そして老人達の言動には人生を生き抜いて来た滋味と強かさを感じる。彼らの何かも飲み込んだ様な達観は、若者達の予測を越え、様々な教訓を残す。僕もいい年の取り方をしたいものだ。2017/05/21

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