内容説明
かけがえのない「誰か」を喪った、すべての人に捧げる、永遠の愛のかたち。耳を澄まして読む詩の絵本。
著者等紹介
舟崎克彦[フナザキヨシヒコ]
東京に生まれる。博物学と遊びの精神の一致を描くファンタジー作家。詩人、挿絵画家としても活躍している。作品に『雨の動物園』(岩波書店・国際アンデルセン賞優良作品賞)、など。現在、白百合女子大学教授
味戸ケイコ[アジトケイコ]
函館に生まれる。幻想的で優しい少女像に定評がある。絵本に『あのこがみえる』(文・舟崎克彦・偕成社・ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞)、など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
45
モノトーンの絵と切ない詩が出会った大人向け絵本。新聞で紹介記事を読んで借りた。物悲しい詩だが、心にじわっと染み入る感じを受けた。2011/12/04
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
40
大切な人を喪った女性。でも彼は心の中に生きている。淋しい夜、彼の声が聞こえないときは自分を抱きしめてみる。だって、彼は私の中にいるのだから。一篇の詩とモノトーンのやさしい絵。これはきっと再生の物語。止まっていただろう時が、ゆっくりとゆっくりと動き始める。味戸ケイコさんの描く女性は、儚げで、遠くをみているような印象があります。2014/07/26
masa@レビューお休み中
37
いなくなったあの人はどこにいる?ここには、もういないのかな?いや、ここにも、あそこにも、いろんな場所に今もいるんだよ。見えないから、信じるも信じないも君次第だけど…いると思えばいるんだよ。感じられると思えば、いつでも感じることができるんだよ。だから、さびしくなんかない。さびしくなんかないんだよ。2012/05/23
けんちゃん
28
読友さんのご紹介本。「かけがえのない『誰か』を喪った、すべての人に捧げる、永遠の愛の形」(帯より)モノトーン静かなイラストと耳を澄まして聴くかすかな言葉。今の自分にとても深く入り込んできて、涙が止まりません。先日愛する娘を天に送った友人と一緒にいつの日か、静かに読めたらいいなぁと思います。図書館予約の関係とはいえ、今このタイミングで読むのはつらい…でもやっぱりスルーできませんでした。2012/01/18
gtn
21
自分の中にその人がいると覚知できるならそれでいい。できなければそれでもいい。2020/02/20